1、はじめに
編集部A 「月刊精神分析」読者の皆さん、こんにちは。編集部Aです。今回のテーマは「依存症」を特集します。
昨今、著名な芸能人の覚醒剤所持・使用、薬物がらみの事件が数多く報道されます。また、有名大学の大学生の大麻所持事件、更に、一般人の覚醒剤使用・所持事件も発生しています。
使用や所持が発覚すれば罪になる。逮捕される。芸能人なら社会的信用を失う事はもちろん、芸能活動中止を余儀なくされる。習慣性の依存状態となり易いと知りながら、手を染めてしまう。終には「逮捕されれば止められるだろう」と近親者に付き添われ警察に出頭する。こんな不可解な事はどうして起こってしまうのでしょう?
今号の月刊精神分析は、東京精神療法研究所(神奈川県海老名市)の立木歩美先生とラカン精神科学研究所(滋賀県大津市)の宣照真理先生、二人の女性精神分析家をゲストにお迎えして「依存症」のメカニズムを解明します。どうぞ宜しくお願いします。
2、プロフィール
今号の登場人物のプロフールは以下のとおりです。
惟能創理(いのうそうり)
日本初のインテグレーター(精神分析家)
宣照真理・立木歩実・編集部Aのスーパーバイザー 。
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宣照真理(せんしょうまり)
精神分析家。ラカン精神科学研究所(滋賀県大津市)主宰。1958(S.33)年4月22日生まれ。
出身:滋賀県大津市。二女の母。
神戸親和女子大学児童教育学科(兵庫県神戸市)卒業。
会社勤務の後、結婚し専業主婦になる。
二女の子育てに悩み惟能創理先生の精神分析治療を受ける。
インテグレーター(精神分析家)養成講座を受講の後、独立開業。
現在、新進気鋭の分析家として、引きこもり不登校の子供を持つ母親を全力で支援している。
同研究所は「京都府ひきこもり支援情報ポータルサイト」の支援団体として登録。
連絡先:lacan.msl☆gmail.com(☆を@に変えてメール送信願います。スパム対策)

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立木歩実(たちきあゆみ)
精神分析家。東京精神療法研究所(神奈川県海老名市)主宰。
1954(S.29)年10月10日生まれ。
出身:神奈川県海老名市。二女の母。
尚美音楽専門学校ピアノ学科(東京都文京区)
(現:尚美学園大学 埼玉県川越市)卒業。
ピアノ教師をしながら結婚。
夫のうつ病に悩み惟能創理先生の精神分析治療を受ける。
インテグレーター(精神分析家)養成講座を受講の後、独立開業。
現在、新進気鋭の分析家として、東京首都圏を中心に母親代行業を精力的に展開。
連絡先:tokyo.mtl☆gmail.com(☆を@に変えてメール送信願います。スパム対策)

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編集部A(へんしゅうぶえー)
月刊精神分析(げっかんせいしんぶんせき)編集部員。
1963(S.38)年3月12日生まれ
出身:福岡県福岡市。
コンピューター会社のシステムエンジニア。食品工場の生産管理業務に従事。
飲食店の経営を経た後、月刊精神分析編集部。
ひょんな切っ掛けから「精神分析」の世界を知り、約三年半色々な書籍を読み漁る。
「月刊精神分析」の編集に関わりながら、惟能創理先生のセラピーを受けている。
lacan.msl☆gmail.com(☆を@に変えてメール送信願います。スパム対策)
3、薬物汚染の現状
さて、一般若年層に目を向けますと...神戸市立中学の女子生徒らが大麻を所持、大阪経済大ラグビー部員3人が大麻取締法違反の疑いで兵庫県警に逮捕、京都大学法学部2年の学生(20)が大麻所持容疑で逮捕、慶大生が学内で大麻の売買を行い、大麻取締法違反容疑で逮捕・起訴された、関西大学の学生が大学構内において大麻草の譲渡により逮捕される、法政大学の学生が乗用車内で大麻草を所持し、逮捕される、同志社大学、関西学院大学及び関西大学の学生が関与し、大麻の営利目的による譲渡等の事件が発生。...情報過多の世の中で、簡単に大麻が流通してしまうのでしょうか?
更に一般家庭に目を向けると、こんなニュースが...「互いの自宅を行き来し、薬物が入った注射器を打っては快楽を味わう。仙台市内の同じ市営住宅に住む30代の主婦3人が昨年7~9月、宮城県警に覚せい剤取締法違反容疑で逮捕された。3人は「気分がすっきりした。やせたかった」などと供述。限られた生活空間の中で親密度を深めていった背景には、薬物使用者同士をつなげる「副作用」があった。」...と驚愕の事件が報道されています。この主婦3人の内の1人は、過去、覚せい剤使用の罪で執行猶予付きの有罪判決を受けていたと言うから更に驚きです。
この平穏な日本に生まれ育ち、義務教育を受け、教育レベルの高い大学に通っている大学生がなぜ?芸能生活を送っているタレントがなぜ?家庭生活を送っている主婦がなぜ?...と言うのが今号のテーマです。
4、依存症とは?
5、依存症の正体
子ども時代に形成した無意識が、今の私達のあり様に大きな影響を与えています。無意識に気付かなければ、現実も夢も境がなく、夢遊病者のようなものです。無意識のままに、もっと言えば無意識に操られて夢遊病者のように生きて、それで本当に生きたといえるでしょうか。真に目覚め、自らの意思で自分の人生を有意義なものにしたいものです。-------------------------------------------------------------------------------宣照先生は以上の様に無意識を説明されています。更に私から付け加えますと...「0歳から4歳くらいまでの間」と言うと、精神分析の世界では「口唇期」と呼ばれる期間でございます。この口唇期に適切な養育がなされないと、子どもの将来に渡って精神的弊害をもたらす可能性があります。それを「口唇期欠損」「口唇固着」と言います。この部分の詳しい説明も、既刊の「オールOK!子育て法」でなされていますので引用します。下記引用-------------------------------------------------------------------------------<口唇期 (おおむね出生時から1.5歳まで)> 乳児: 1歳に満たない子供
精神分析学の創始者フロイト(が唱えた人間の発達段階の最初の段階。この時期は、乳児にとって口と唇の刺激が心地よく、それにより快感を得ている。乳児には、しゃぶるという行為が「満足感」をもたらす。人間の発達において満たされる・・満足すると言う事は大変重要なキーワードであり、欲求が満たされないと種々の弊害を生む事になる。
この時期は、母親による授乳の時期と重なる。乳児にとって、「授乳」はただ単に生命を維持する為の栄養摂取という行為だけに留まらず、母がどういう気持ち、環境で授乳したかが重要になる。それには、わが子を愛おしいと思い、アイコンタクトを取りながらゆったりとした気持ちで授乳することである。クライアントの中には、テレビや本を見ながら授乳したという人もいる。これでは、子どもは満足しない。
乳児は、母による授乳が満足のいかないものであると、欠如感をもち、後に口や唇の刺激にこだわるようになる(口唇期固着)。それは後に飲酒・喫煙、薬物依存などの行為となる。
最近、有名女優の子どもが覚せい剤に走ったというニュースが世間を騒がせます。実母である女優が忙しさの余り、しっかりと愛情を込めて授乳をしなかった為ではないでしょうか?編集部注*高橋裕也さん(三田佳子次男)の事ですね。
子どもは、この時期母の適切な世話により「基本的信頼」を得る。それが得られないと、反対に「基本的不信、基底不安(いつも何をしても不安的感情)」を持つようになる。
------------------------------------------------------------------------------- このあたりが、依存症に纏わる基礎知識となります。次の頁から、症例を追っていきます。
6、依存症の詳細(症例)
精神医学においては「病的賭博」という精神障害のことである。一般的には「ギャンブル依存症」とも呼ばれる。パチンコの大当たり時には脳から大量のβ-エンドルフィン、ドーパミンなどの神経伝達物質(脳内麻薬とも呼ばれる)が分泌される。このため一種の薬物依存に近い状態に陥り、パチンコに依存する恐れがある。
現場で医療活動にあたる医師の見解:1.ギャンブル依存症は「自然治癒しない進行性の病気」。2.「まだ詳しいメカニズムは解明されていないが、意思の問題ではないことは確かだ」。3.「カネを得ようとしてうそをつく。そしてカッとなりやすく、人情味もなくなる。依存していく過程で脳が機能的に変わっていくことを表しているといえる」。4.「患者同士のミーティングなどを反復することで、何とかギャンブルに行くという習慣にブレーキをかけるしかない」。
ギャンブル依存症の恐ろしさ
まず友人・知人を失う。社会的信用を失う。家族を失う。命を失う。-------------------------------------------------------------------------------------------
自傷行為によって幾らかでも快感(心の安らぎ)を得たことが有れば、次回も同じ方法で快感(心の安らぎ)を求めるでしょう。それが依存です。
リストカット・アームカットなど自傷行為は精神的苦痛が限界点を超えた時に無意識に行う時と、行為自体を解ってしている時があります。解っていると言っても、行為を『理解』(切っている)しているだけで、行動は『把握』(なぜなのかを)していません。その後の痛みで心的苦痛を和らげるのも、苦痛から逃るのも、生きている実感を得るのも・・・意味は同じです。
自分の勝手な感情で他人を傷つけたくない=その怒りやイライラは自分のせいだ...と思い自分に向ける。例えば自分の行動や発言で誰かを傷つけたのではないか?嫌な思いをさせてしまったのではないか?そんな時に「生きる為」に切っているのかもしれません。主治医に言われました。「生きて居てくれれば良い」と。見苦しい傷跡を見るたびに「もうやらない!」と思うのですが苦しくて死にたくなった時に切ってしまうようで。
「死にたい」と思っている自分を自傷によってリセットしてるのかもしれません。-------------------------------------------------------------------------------------------イメージ的には「買い物依存」と「自傷行為依存」が他者へのサイン。「セックス依存」「タバコ依存」「覚せい剤」が嫌な事からの逃避。「ギャンブル依存」が両方...という感じがしますが皆さんはいかがでしょうか?次の頁では、依存症のメカニズムにスポットをあてます。
7、依存症のメカニズム
簡単に言えば、依存症のクライアントは、家族仲が上手く行っておらず、常に疎外感やコンプレックスを抱え、日常生活においても強いストレスに苛まれている人と言えます。
逆に言えば、家族仲が良く、自己評価が高く、日々、自信を持って仕事や生活に取り組んでいて、周囲の人々から承認と称賛を受けている人は依存症に罹かったりしません。
例えば、私のクライアントでリストカットをしていた女性。彼女のセラピーをしていてわかった事は、彼女の自傷行為の意味は、①手首を切って流れ出る血を見る事による「生の確認」と②「母親に気付いて欲しい!」という彼女の「心の叫び」。この2点だったと言う事です。彼女はずっと「自殺願望」も抱えていましたが、それも解消されました。何故なら、彼女を理解し、彼女が信頼できる人が現れたからです。もちろん、もう手首を切ったりしません。
「買い物依存」「セックス依存」「タバコ依存」「ギャンブル依存」「薬物依存」「自傷行為依存」...すべて、辛さからの逃避の現れです。真の意味で愛されている人(他者から承認されている人)は、自分を大切に出来ますので、好んで自傷したり、怪しい薬物や、よからぬ行為に接しようとはしません。
薬物に依存してしまった芸能人を思い浮かべて、Wikipediaで経歴や養育史をチェックしてみて下さい。幼少期に満足に実母からの養育を受けていなかったり、複雑な家庭環境であったり、養育環境が安定していなかったりしていませんか?どんなに一時期、芸能界でスポットライトを浴びて名声や金銭を得たスターも、悲しいかな幼少期に培われたコンプレックスに囚われているか...おわかりになると思います。
依存症の人は、自我が弱い為にストレスを簡単に処理出来ずに心に重くのしかかるモノと感じてしまいます。その結果、そのストレスの辛さから逃避したいが為に種々の依存症に罹患するのです。人の自我は子育ての(母子の関わり)密度で形成されます。依存症に罹り易い性格があるとすれば、その性格は生後3年間の母子関係で形成されるのです。
母と子は養育者の行為と自己の行為を見比べたり、真似したり、逆らったりしながら養育者の属性を、食物を体内に摂り入れるように自己の裡へと取り込むことを概念化していく。これが最初の一体化である。周囲の良いものや、望む価値があり緊張を緩和してくれるものが内部に入ってくる。これが口唇期の関係様式である。そして不快なものは体外に吐き出す。これが心的投射である。この取り込みと投射こそが、後の同一視の基礎になる。この同一視はただ母性的に世話をしてくれる大人(養育者)、世話をしてもらう子どもとの間における満足できる関係を通してのみ統合されていく。この基本的相互関係の経験と通してのみ、子どもは確かな自己感情の極を獲得し、その極から他の極、つまり最初の愛着対象に達することが可能となる。対象関係論的にいえば、部分対象から全体対象への移行ということになる。
個対個の交流になっていくプロセスが口唇期にはあり、その臨界点での相互関係が、信頼感である。自己にとっての自らの快・不快に関与し、苦痛と満足が引き起こされるところから、前もってその事態を推量する必要があり、その能力が重要となる。このような要請は、周囲の人を知り、理解しようとする強力な動因となる。これは知的な成長にとって重要な決定因子である。-------------------------------------------------------------------------------この記述を分かりやすく説明すると...人が人として生まれて母親に育てられる時に、いかに*太母に抱かれ満たされた感覚を養えたかが大変重要で、どれだけ母親に適切に世話され愛され関心を向けられたかどうかに総てがかかっていると言う事です。
注 *太母(たいぼと発音します:グレートマザー)とは、あらゆるものを育てる偉大な母なるもののイメージで、女性の成長の究極的な目標です。
これが欠損していると、自分という存在が曖昧で虚しく寂しく感じられます。この虚しさや寂しさを埋めようとして、人は種々の依存症になる場合があります。しかし、色々なモノや行為に依存しても、満足するのは一時的です。お酒を飲んだ時のノド越しの良さや、自分を失うほどの酩酊状態。買い物依存症では欲しい物が手に入った瞬間また別の物が欲しくなる。ギャンブル依存症で例えばパチンコで大当りを出し、一時的にお金や物を手にして喜んでも、その感覚が忘れられず、負ける時の事は考えず、ずるずるとのめり込んで借金を重ねてしまいます。
これらの症状を「口唇期欠損」と言い、その人達の心の状態を「底なしの樽」と表現します。底がない為に入れても入れても溜まる事がなく、常に入れ続けなければならず、終わりがない依存症へと至ります。口唇期欠損の素因が形成されるのは生後わずか0~1.5歳の時の事です。依存症に限らず、心の虚しさやさみしさを埋めようと人は様々な行動を取ります。
心が健康ならば、自分の欠損・欠如を自覚し、それを埋める事で自分が満足でき、なおかつ社会適応する形で、他者と共感・共鳴する事ができるでしょう。
2007年11月16日に私のセラピー日記に掲載した文章を下に掲載します。三田佳子さんの次男(高橋祐也さん)が覚せい剤所持の容疑で三度目の逮捕をされた時のブログです。内容から母の重要性がよくわかると思います。-------------------------------------------------------------------------------高橋祐也容疑者(27)は三度目の逮捕。

薬物依存は、そう簡単には治らない心の病であり、精神科に入院したからといって必ず治るとも限らない。覚せい剤に手をだしてはいけない、しかしそれが止められない。それを止める強い自我が育っていない。依存症は「甘えと依存」そのもの。それはフロイトが言った口唇期の欠損である。
0~1.5歳の頃を口唇期というが、その時期赤ちゃんは口と唇の刺激を求める。それはそれが快感で心地よいからである。ちょうどこの時期と授乳時期が重なり、母の暖かい胸に抱かれ、おっぱいを飲む。このとき母親がどういう気持ちで、どのように世話したか。アイコンタクトをとりながら、可愛い、愛しいと思って授乳できたかが大切。
母親の三田佳子さんは女優という仕事をもっていたら、おそらくゆっくりと子どもと向き合い、世話をすることは難しかったのではないだろうか?そうすると、子どもの側は、不充分な授乳体験と共に、心に欠損をつくり、いつまでもそこに固着する。そこで心の時計は止まり、心は満たされないまま、欲しい欲しいと子どもの自我のまま留まる。母のおっぱいは後に、お酒、タバコ、薬物などに置き換えられ、その欠損の度合いによって、依存症へと移行していく。アルコール依存、ニコチン中毒、薬物依存という様に。
ならばどうすれば高橋祐也容疑者は、薬物依存から抜け出し、その年齢に相応しい生活が出来るようになるのか?
三田さんがマスコミ向けに読み上げた文の中に「女優の仕事をしていていいのだろうか。仕事をするより、子どもを監視するべきではないかと悩んでおりました」とあったが、三田さんがすべき事は子どもが覚せい剤に手を出さないか「監視する事」ではない。
三田さんがすべき事は、子供に欠けた愛情を注ぎ、世話をし、見守る事である。それを「育て直し」という。不登校でも、非行でも、育て直しをすると、母親と一緒に寝たり、お風呂に入りたいと言い出す子がいる。そこまで退行(幼い子供に戻る)できるという事は、母親が母親として子どもに認識された証しでもある。踏み外した階段は、踏み外したままでは上がれない。もう一度欠けたところまで戻って、やり直す事。母親が元気でいるのならそれが一番早い、近道。
三田さんは「すべては私たち夫婦の養育、教育の失敗」と言われているが、その事の本当の意味をわかっておられるのか?マスコミの前で「どうすれば立ち直らせることができるのか方法がわからず、夕べも一晩泣いてしまいました」と憔悴しきった様子で語られていた。私のところに聞きにきて頂ければ、彼の行動を説明し、対応法も全てお教えするのですが...。残念です。-------------------------------------------------------------------------------三田佳子謝罪会見で読み上げられたコメント全文
この度、息子祐也が覚せい剤を持っていたということで逮捕されたことを昨夜知り、言葉もありません。
大変お恥ずかしい話ですが、前に同じ過ちを犯し、以来、親としてその行動に気をつけていたのですが、本年1月、独り言を言ったり、重い鬱傾向にあるなど本人の様子がおかしかったことから心配になり、警察に相談するか、病院に相談するか悩んだ末、必死に本人を説得して、2ヶ月間精神科の病院に入院させました。
退院後は仕事はしておらず、親としてはこれまで通りの歌手や俳優の仕事でいいのだろうか、何かもっと身体を使う仕事の方がよいのではないかなどと思案しておりました。そして、その間、私達は本人の様子を見ながら、また薬物に走ったりしたらどうしよう、この子はこの先どうなるのだろう、三田は女優の仕事をしていていいのだろうか、仕事をするより子供を監視するなどすべきなのではないかと悩んでおりました。しかし、ついずるずると日がたってしまっていたところ、この1週間ほどでまた本人の鬱状態がひどくなり、やはりもう一度専門の病院に入院させるべきだと考え、来週19日に精神科の病院に入院させる段取りを済ませていたところ、このような事態になった次第です。
これというのもすべては、私たち夫婦の養育、教育の失敗に起因するものだったと思っており、多くの皆様に大変なご迷惑とご心配をおかけしていることについて、お詫びのしようもございません。
正直なところ、28歳にもなろうとしているこの息子を、どうすれば立ち直らせることができるのか、方法がわからず、昨夜も一晩泣いてしまいました。しかし、さりとて、このようにしてしまった責任のある私たち夫婦がこの子を放置するようなことも出来ず、何とかこれが最後になるように専門家の方々のお力も借りて努力していかなければならないと思っております。
息子については、自分のやったことをしっかり自覚し、きちんと罪の償いをしてきてもらいたいと考えております。
本当に申し訳ありません。 高橋康夫 三田佳子(原文ママ)-------------------------------------------------------------------------------

女優・三田佳子(66)の二男で、覚せい剤取締法違反の罪に問われた歌手の高橋祐也被告(28)の初公判が21日、東京地裁(秋葉康弘裁判官)で開かれた。証人として出廷した父の高橋康夫さん(66)が見守る中で、祐也被告は起訴事実を認め、両親からの「月20万円」の小遣いを覚せい剤購入に充てていたことを明かした。検察側は再犯の恐れと両親の監督能力欠如を挙げ、懲役2年を求刑。弁護側は執行猶予を求め、結審した。判決は28日。
昨年クリスマスの保釈から27日ぶりに公の場に現れた祐也被告は、黒のカーディガンにジーパン姿。入院生活でほおはこけていたが、直立不動で「間違いありません」。はっきりと罪を認めた。
クスリでの逮捕は3度目。検察側も容赦ない。冒頭陳述では、薬物依存の治療で06年末に入院していたが、昨年10月中旬には自ら密売人に接触したと指摘。昨年11月15日の逮捕前日も、現場の東京・港区のコンビニのトイレで覚せい剤を使用し「自宅で父親との兼用部屋や風呂でも使った」と厳しく浴びせた。
被告人質問では、消え入りそうな声をつないだ祐也被告。再びクスリに手を染めた理由を「給料が月10万円に満たないほど仕事が少なくなり、プレッシャーがあった。生きていたくない気持ちになった」と説明した。
一部で「月70万円」と報じられた小遣いについては「多く見積もって20万円。本や遊びの金と、うそをついてもらっていた」。覚せい剤を購入する資金源だったと明かし、以前と変わらず「母と父に頼り切っていた」とうなだれた。
前回00年の公判に続き、証言台に立った父・康夫さんによれば、両親も06年末から"再犯"を認識。入院、海外滞在で被告の交友関係の断絶をはかり、夫婦でセミナーにも参加。「私自身、悔しい」と逮捕がなければ、4日後に再び強制入院の予定だったというが、検察側には「両親の監督による更生は、もはや期待できない」と片づけられた。
弁護側は「責任能力は争わない」とした上で、うつ病と幻聴など薬物依存の症状をあげ、執行猶予を請求。実刑判決を受けても控訴後に再保釈し、矯正施設で治療する見通しを示した。不肖の息子は周囲に感謝し「愛する両親も70歳になるので、これ以上迷惑かけたくない。バイトでもやれるものは全部やります」と自立を誓った。
◆母・三田佳子は舞台準備 この日、三田は息子の裁判を気にかけながらも2月3日に始まる東京・明治座公演「エドの舞踏会」の本格げいこ前の準備に追われた。法廷での様子は夫の康夫さんから詳しく説明を受け、真剣に聞き入っていたという。12月の名古屋公演中には心労で体調を一時、崩したがようやく回復。祐也被告について三田は一貫して「祐也を理解できておらず、駄目な親だった。何としても更生の道を歩んでほしい。私は仕事で成果を出すしかない」と答えている。-------------------------------------------------------------------------------上記の記事を読むと、三田佳子さんは母として成すべき事をしておらず、息子に対して更正を期待しているものの母より女優業を優先して生きていると言う印象が拭えません。高橋裕也さんは仮出所後、沖縄の薬物更生施設に身を寄せている様です。果して、更正の後、彼は社会復帰はできるのでしょうか?父はNHKのプロデューサー母は有名女優...社会的な地位もあり、金銭的にも何不自由ない筈の彼。彼が彼自身の人生を歩めるのはいつなのでしょうか?以下、高橋裕也さんの仮出所を伝える報道です。2009年08月07日某サイトより。-------------------------------------------------------------------------------高橋祐也が出所してた! 本人から直電、押尾学は...
高須基仁・人たらしの極意
押尾学、酒井法子の夫の薬物事件で世間が騒然となる中、5日午前2時すぎ、突然電話が入った。
「高須さん、祐也です」
声の主はなんと、女優の三田佳子の次男、高橋祐也。声質は、昔の滑舌がよく、はつらつとした健康そのもののころと同じだった。
「6月25日に仮釈放されたんです」
3回目の薬物使用による逮捕で実刑判決を受けた祐也は獄に入っていたが、秘かに出所していたのだ。
「今、どこに居るんだ」と聞くと、「沖縄の薬物更生施設の『ガイア』に入所して、10人ほどの仲間とガンバっています」と答えた。
「ガイア」は「ダルク」と同様の施設で、社会復帰するためには、有効な組織体だ。
「特別に10日間の帰省を許されて、東京に戻りました。でも明日、また沖縄に戻ります」と祐也。
「身元保証を『ガイア』がしてくれましたから、4カ月間は沖縄にいることを義務づけられています」
「母さん、父さんは元気なのか?」と聞くと、「元気ですよ。いろいろと今後のことの話し合いをしています」と、すっかり大人びた話し方をする。
「何歳になった?」
「今年で30歳になります」とキッパリ。私と知り合ったハイティーンのころから、あっという間に十余年が経っていた。
「東京の下町に住んでいた彼女とケンカしたとき、高須さんに『一升瓶を持って謝って来い』と言われて、高須さんの会社からいただいた一升瓶を抱えてタクシーを飛ばしたことを昨日のことのように感じます」と、祐也は笑った。
「あの娘と今も付き合っているの?」と、少しいじわるな質問をすると、「きっと幸福に暮らしていると思う」と答えた。
私は押尾学と、酒井法子の夫について「どう思う?」と、祐也にズバリ聞いてみた。
「いつも泣くのは、近くにいる女性ばかりです!! 僕も母さんを何度も泣かしてしまったし、押尾さんは奥さんを悲しませた。酒井さんも泣いているはずです」と、薬物使用が家族の存在そのものを壊していく恐ろしさを訥々と語った。
「『覚せい剤やめますか それとも人間やめますか』という標語があったけど、このフレーズが僕には一番効いたんです」とも。
電話を切り、時計を見ると午前3時を回っていた。その後、ケイタイを確認すると、祐也から4通もメールが入っていた。
《今日は夜分遅く失礼しました。明日、沖縄に発つので、失礼を省みず電話させてもらいました。高須さんと楽しく笑って飲んだことは忘れません》
《職種上、連絡を取ったのは"高須親分"だけですが、ふらふらな僕を良く相手してもらいました。僕は高須さんが好きなんだな(中略)》
綿々と揺れ動く心理の告白が続いていた。
仮釈放は10月に満期になるが、12月までは沖縄にとどまり、"生きる術"を探るという。
祐也の捲土重来を望んでやまない!!(出版プロデューサー)
★覚せい剤で逮捕3回...最初は高3
高橋祐也は高校3年生だった1998年1月、都内自宅の地下室で友人と覚せい剤を吸引しようとしたとして、覚せい剤取締法違反容疑で逮捕され、東京家裁から保護監察処分を受けた。
20歳だった2000年10月には、再び同じ地下室で覚せい剤乱用パーティーを開いたとして、同容疑で逮捕され、懲役2年執行猶予5年の有罪判決を受けた。
さらに07年11月、港区のコンビニエンスストアで覚せい剤を所持していたとして、同容疑で逮捕され、昨年1月、東京地裁で懲役1年6月の実刑判決を受けた。同年4月に控訴を取り下げ、刑が確定した。-------------------------------------------------------------------------------あまりにも象徴的な例なので、三田佳子さん高橋裕也さんの母子関係を引用してしまいました。三田佳子さんは日本のトップ女優と言う立場なのですが、余りにも子育てをないがしろしにしてしまい十代の息子に月数十何円の金銭を渡し放任してしまう等、世間とは余りにも解離した子育て感覚を露呈してしまいました。上記に引用した様に、「教育、子育ての失敗」を自認しながらも、「息子を監視すべきか...」等と愛情の履き違いとも取れる発言もしており、トップ女優は良母にあらずを世間に知らしめてしまったのです。-------------------------------------------------------------------------------三田佳子次男・祐也さんが結婚...一般女性と今月2日に
2010年2月9日8時0分配信 スポーツ報知
女優・三田佳子(68)の次男で元俳優の高橋祐也さん(30)が今月2日に結婚していたことが8日、分かった。お相手は一般女性のYさんで26歳。3、4年前に知り合い、昨秋から交際を始め入籍。2人はすでに新しい生活を送っている。
祐也さんは覚せい剤の3度目の逮捕で刑期を終えた後、昨年11月まで薬物依存のリハビリセンターで過ごしていた。関係者によると規則正しい生活の中で心身ともに健康を取り戻し「今度こそ薬物を絶つ」気持ちが固まった昨秋、Yさんと再会。会話を重ねる中で人生をともに歩む決心をしたという。
三田はYさんとも対面。「目のきれいな健康的なお嬢さんでした。入籍の報告はありました。苦労も多いでしょうが、2人が考えて決めたこと。守る人ができたことで人生について考えるでしょう」と見守る姿勢だ。
仕事を持つYさんは、笑顔が印象的でおっとりした性格の持ち主だそう。偏見なしに祐也さんとも接し、互いの優しさに触れる中で思いが通じ合うようになったという。
「結婚には面はゆい気持ちもありますが、彼女は一番安心できる存在。家族は絶対に大事にしなければと思っていますし、いまは当然クスリも絶っています」と祐也さん。実は今年の大学入試センター試験を受けていたという。仕事をしながら大学を中退した悔いが残っており来年以降、文系を受験して真剣に勉強し直したい気持ちも持っている。
世間一般的には、真面目な好青年と言うイメージの草なぎ君が、夜中に酒に酔った上とは言え、公園で全裸になり奇声をあげていたとはどういう事か...。
人間いつも真面目だけではない筈。不真面目な自分、エッチな自分、サボりたかったり、羽目を外して騒ぎたい自分、色いろな自分がいる。それを周りから「いい人」「真面目な人」と見られ、そう言うレッテルを貼られると、それに合わせていかなければならなくなる。あまりにいい人をやりすぎると、本当の自分がわからなくなる。しかしどんなに不真面目な自分を抑圧しても、自分がなくなったわけではなく、お酒を飲み酩酊状態となれば箍(たが)が外れ出て来る。
何か事件がおきた時「いつもは真面目ないい人がまさかこんな事件をおこすなんて」と言うのはよくある話である。それが今回の事件のような形(全裸で公園で騒ぐ)で現象化してしまったのだろう。真面目な人ほど危ない(ついでに言うが、良い子も危ない)。それは、いい人を演じ不真面目な部分を抑圧しているからである。
普段から、精神の構造として適度に攻撃性や不満・鬱憤を出す水路を持っておく事が大切。それが草なぎ君にとっては、お酒を飲む事だったのかもしれないが、それが今回は「仇」になったと言う事か。普段からお酒が好きで、よく飲む方だったと聞いた。お酒は母のおっぱいの置き換えであり、裸でいるのは=赤ちゃん⇒ 彼は1.5歳未満の赤ちゃんという事になる。
彼はフロイトの言う口唇期欠損者である。
酩酊状態になるまで飲んだと言う事...酩酊状態とは自分も他者もなく融合した状態になりたいと言う事であり、この状態は「胎児が母のお腹の中にいる」のと同じ。すると、彼は赤ちゃんどころか胎児であると言える。母のお腹の中にいた胎児の時代から何らかの欠損があったと考えられる。例えば、母親が彼を妊娠中に何か大きな不安・心配・悩みを抱えていたとしたら、母体は胎児を思いやる事が出来ず、それだけで胎児は傷付く。胎教が大事と言うのは、こういう事があるからである。どういう気持ちで母体が十月十日(とつきとおか)を過ごしたか。母体がお腹の子どもをいたわり、気づかい、安定した気持ちで過ごす事が胎児の幸せにつながる。これらは無意識のレベルの話であるから、一般の人には理解しがたいのかもしれない。しかし、臨床場面ではこう言う事に出会う。
自分の無意識を知ってしっかり意識化しておかないと、またバリエーションをかえて同じような事を繰り返す可能性は大きい。覚せい剤で逮捕された人が、懲りた筈なのに何度も繰り返す事を見てもわかるだろう。無意識は止めようがないし、コントロール出来ないのである。
-------------------------------------------------------------------------------次に「インテグレーター養成講座のテキストより 精神発達論Ⅰ <口唇期> まとめの頁」を引用します。-------------------------------------------------------------------------------● まとめ
口唇期の発達課題はエリクソンのいう「基本的信頼」であり、それを達成することである。それに失敗したとき、人は不信を学び、希望を失うことになる。人生の最初に不信と失望を味わった人間が、その後どう生きていくかは想像に難くない。その心の形成をベースにして、次の発達課題を修得する事ができるのである。しかし、このベースを持たないかあるいは脆弱な場合、修得は不十分で不完全にならざるを得ない。それが未成熟な心のままでいる、大人に成れない子どもの自我状態という事になる。これは対象に依存して満足を得ようとする心のままでいるという事である。そして、それが得られない場合に、その原因を対象に求めてしまう心の働きを、子どもの自我状態という。
口唇期における欠損は、「甘えと依存」を心につくり、永遠に満足する事のない状態においてしまい、そこから一歩も発達する事なくそこに止めてしまう。いわば発達の時計が止まってしまったままでいるわけである。だからいつまでも幼い印象を人に与える。別名「永遠の少年」といわれる人達は、この口唇期の発達課題を未達成のままで身体だけ大人になったのである。
心の発達とは、体の発達のように自然に行われるこのではなく、養育者の心のままに沿ってある法則にしたがって行われる。この事から人間は、二つの時間をもっているといえる。一つは「精神の時」、もう一つは「身体の時」である。
精神の時は、一定の時が恒常的に進んでいくわけではない。いわゆる物理的時空における時の概念とは異なる時間、すなわち次々に継起してくる連続の時の流れではなく、むしろ空間的構造の積み重ねの生起を指している。いわば「空間的時間」が「精神の時」である。
身体の時は、時空とともにDNAの指示にしたがい規則正しく進んでいく時間である。多少の個人差はあるとはいえ、ほぼ不可逆的に一定の推移をしていく変化の連続的継起を指している。
こうして二つの時間をもつ人間は、生まれながらにして自己不一致の状態でいるのである。この不一致感は、後の自己の分裂を招く契機となる。そしてこの自己の分裂は、自我と自我を隔てる永遠の虚無をつくりだす。人はこうして初めから虚無を心の裡に抱きながら、生きていくことになる。
8、依存症を治すには
現実に、富と名声を得たトップスター達でさえ、その苦しみから逃れる事は出来ないと言う事もわかりました。社会生活を営む上で障害になる程、何かに依存してしまい、その依存から逃れられなくなった人はどうすればいいのでしょうか?
もし、そうでないなら、子供は「口唇期欠損」状態となり「口唇期固着」的な性格となり、母子間で「基本的信頼」が確立されず、「基本的不信」「基底不安(いつも何をしても不安的感情)」を持つようになる事は避けられず、ストレス社会と呼ばれる現在において社会生活を営む上で、常に、依存症に罹患するハイリスクを背負いながら生きていく事になります。
簡単かつ具体的な例を述べます。先日、コンビニエンスストアの前で喫煙している中学生を見かけました。地べたに座り込んで...それも女子生徒。もうこの光景を見ただけでこの女子生徒の心の有り様や、親との関係がイメージできます。既に、この女子中学生はタバコに依存しています。
当然、親は子どもを見ていません。見ていても、無関心。母親が娘に温かい眼差しを向けていれば、絶対、娘は自分を傷つける行為はしません。喫煙も明らかに自傷行為の一つです。
そして、この女子中学生は寂しさを感じています。きっと寂しい者同士グループ化していく筈です。寂しさを紛らわす矛先は、家庭ではなく当然、同年代の異性に向かいます。そして十代前半でできちゃった...となり、出産、結婚。家庭の温かさを知らない子どもは早期に自分で理想の家庭を持とうとします。ところが、相手は経済力もなく家庭生活もままならない状態。そして、あっけなく離婚。子どもは母親が引き取り、母子家庭となる。若いお母さんは、結婚に対する覚悟も準備もなく、「産めばなんとかなる」感覚で子育てをしても上手くいく筈がありません。結局はジジババを頼って養ってもらう事になります。その先は、別の男を見つけ再婚。最初の男との間にできた子供は継子扱いとなり虐待される。最近、このパターンで子どもが虐待されて死亡したとニュースが頻繁に報道されます。悲劇以外の何物でもありません。無責任な親としてテレビで報道されます。
コンビニエンスストアの前で喫煙している女子中学生...これだけの事実から、この女子生徒の10年以内の人生が予想できます。飛躍しすぎでしょうか?そうではないと思います。12、13歳の女子中学生が喫煙という自傷行為をしていると言う事は、それだけで、その中学生の心の有り様と現在の母子関係の有り様がわかってしまうと言う事です。もし、今、この女子生徒の母親がこの女生徒に対する接し方を改める事によって、女生徒がタバコに依存する必要が無くなれば、この娘の未来は、もっと違うものになる筈です。三田佳子さんと高橋裕也さんの関係を引き合いに出すまでもありません。
人は、人として人を生み育てる事の意味を知らなさ過ぎるのではないでしょうか?
そこで、私たちは「母親教室」や「子育て相談室」を開催し、適切な子供の養育方法を啓蒙しているわけです。
現実問題として、「基本的不信」「基底不安」を抱えたまま、10年20年30年に渡って生きてこられた方々と接していますと「なぜもっと早くに適切な対応をされなかったのか」と悔やまれる事が多々あります。10年20年30年と積み上げて来た負の遺産を処理する事は短時間では無理で多くの時間を要す事になってしまうのですが...そう言う意味においては、一刻も早く手を打たれる事をお勧めします。
依存症の当事者が親の庇護下にある場合は、親御さんに精神分析(セラピー)を施し、子どもさんに対する接し方を指導します。依存症の当事者が既に親と離れて自活している場合には、精神分析(セラピー)を施して、無意識(コンプレックス)の書き換えを行います。養育史や養育環境を紐解きながら、依存症になった(依存しなければならない)根本原因にアプローチします。
「幸せになりたい」「本当の自分を生きたい」と強く望まれる方に必ず道は開けます。どうぞご相談をお待ちしています。
0~1.5歳の口唇期は甘えと依存の時期で、この時期に母親に充分甘え満足し、母親との間で基本的信頼を獲得します。充分甘えらないと、いつまでも幾つになっても、人に甘えることを求め甘えと依存の行動をとります。赤ちゃんの精神状態で止まっているのですから、何か自分に不都合なことが起これば、悪いのは全て外(他者)のせいにします。これが自分の快・不快は外(他者である母)に依存しているため、自分を快にするのも、不快にするのも他者だという構造です。こうして自分は悪くない、悪いのは全て他者だという独善主義に陥ります。このことから甘えという概念が更にいろんな構造を生み出し、自分だけは特別だ、自分だけは許される、自分は嫌われるはずが無い、何でも与えてくれるはずでそれが当然だと思っています。こういう気持ちで甘えにいつまでも固着するのですが、本当の満足は永遠に得られず、常に欠如感が伴います。この欠如感を埋め合わせるために、外から何かを備給し続けなければならず、これが依存症に至るわけです。
ですから、親が健在ならば子どもが幾つであっても、オールOKで対応し育てなおすことです。親の対応が望めない場合は、分析により本人が自分の欠損・欠如に気がつき、それを母そのもではなく、置き換えて満たしていくことができます。
口唇期を貫いているのは基本的信頼です。この時期母親の不適切な対応により基本的信頼を学習できなければ、逆に基底不安・不信を持ってしまいます。摂食障害(過食・拒食)は、食=母であり、過食は母を過剰に取り入れたい心の、拒食は母親を拒む心の表現であり、過食と拒食はまさにその葛藤を表しています。食への信頼がないと、人の作ったものが食べられなかったりします。買い物においては、買ってもやっぱりあっちがよかったかなと迷いが生じ、納得や満足がありません。また買って手に入れたとたんに興味がなくなり大事にするということがないのです。そこには愛着や独占というテーマがあり、愛着を学習できていないため、物への愛着を持てないのです。人は愛着を感じたものは出来るだけ長く大事に使おうとします。また母を独占できなった人は、その物を得たとたん(=独占したとたん)興味がなくなり、また次のものを独占=買いたくなるのです。
口唇期欠損の人を「底なしの樽」と言います。満足という底がないため、入れても入れても、得ても得ても満足することがなく、底なしの樽に入れ続けなければならないのです。これが依存症の構造です。
9、おわりに
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