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分析家の独り言 8 (中国新聞 社説より)

以下、ネットで見つけた中国新聞 7月9日(月)の社説です。

― 非行少年への視線 声掛けから始まること ―

 非行少年に対して厳しい処遇を求める風潮が、社会に強まっているように見える。少年法などの改正は象徴的だ。しかし本来、大人が努力すべきは、処罰よりも予防だろう。「社会を明るくする運動」強調月間に、非行を防ぐために何ができるかを考えてみたい。
 先の国会で、改正少年法や更生保護法が成立した。おおむね十二歳以上での少年院送致や、十四歳未満の「触法少年」への家宅捜索が可能になった。保護観察中に警告に従わない場合のペナルティーも設けられた。
 そこに見られるのは、厳罰化への傾きだ。長崎県での小六女児同級生殺人が論議のきっかけだったが、結果として、非行少年を抑え込み、管理する色彩の強い法律となった。やむを得ない面はあるとしてもこれだけでは冷たい。
 非行少年の多くは、精神的に親に見捨てられ、居場所がなく、つい自分を受け入れてくれる悪友の誘いに乗ったというケースだ。
 周りにいる大人の誰かがどこかで手を差し伸べ、気持ちをくんでやっていたら、非行は食い止められたかもしれない。大人はどうすればいいのだろうか。
 単純でありながら効果的なのは声掛けだ。えびす講での暴走族の騒ぎが全国に知られた広島市で、ボランティアがまず取り組んだのがこれだった。
 たむろする少年に、同じ目の高さで話しかける。はじめは「ルッせえ」と肩をいからせていても、見下さずに話を聞いてくれそうだと分かると、徐々に警戒を緩め、会話も成り立ってくる。
 次の段階では、少年の興味に応じてサッカークラブや料理・パソコン教室などをつくり、居場所を与える。さらに「やっぱり勉強したい」「仕事がしたい」などの意欲が見えてきたら、ここから本格的な立ち直り支援だ。
 広島市教委が一昨年から募集を始めた「自立支援ボランティア」はモデルになろう。
 基礎学力や音楽、スポーツの指導から就職の受け皿まで七十人、百二十社が登録する。例えば女性会社員(22)が勉強を教えているのは、援助交際と暴走をやめて保育士を目指そうとする少女だ。
 「非行少年はみんな、助けてほしいと思っている。一人でも誰かが応援すれば、その子は助かる」とボランティアの一人は言う。その心根をすくい取り、横道から引き戻せるかどうか、問われるのは大人の側の力量といえる。
                                                   以上(社説)


子どもが悪い、親が悪いというより、起こったことにどう対応するか、手を差し伸べられるかだと思います。
社会がこのように、非行の子ども達にサポートしたなら、どれだけの子どもたちが救われるでしょう。
非行に走る子どもたちは、残念ながら家に自分の居場所がないのです。部屋はあっても、居心地が悪い。
それは親の対応を変えていけばなんとでもなるのですが、それに取り組む覚悟がなかなか持てないようで、その間にも子どもたちは荒れていく。
また、家庭が崩壊していたり、親が親の昨日を果たせなくなっていることもあって、そういう場合には特に、こういった取り組みが必要だと思います。
さみしい。手を差し伸べて欲しい。自分のことをわかって欲しい。そのことが言えなくて、非行というかたちで表現・行動化している、そこを理解しておくこと。
この記事を書かれた記者の方が知っておられたかどうかはわかりませんが、タイトルにあるように、子どもの心を育てるのは、まなざし(少年への視線)と声(声掛け)、そしてスキンシップです。監視の目ではなく、あたたかく見守る目。いつも子どもに適切な(これがまた難しいのですが)関心を向け、声をかけること。
基本は親、家庭です。まず親が親の自覚を持つこと。
親とは、子を生すとは何か?家族・家庭とは何か?もう一度問い直してみていただきたいところです。
親は親として、子どもに対応しつつ、社会的支援・協力があればなおいいと思います。

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2007年07月16日 11:17に投稿されたエントリーのページです。

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