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分析家の独り言 10 (日本の病理と治療法)

日本という国は,ある一つの病理を病んでいる。それにはキーワードがある。
一つには、「食」を考えたときに、ここ最近の食肉偽装事件にみられるように、食の安全性が危ぶまれる。
二つ目、「自衛隊」においては、イージス艦の情報は簡単に漏れていた。これにより国の安全性はまた危ぶまれる。
三つ目は、「年金」問題に見られるように、老後の安心,これまたあやしい。
このように「安全性」と「安心」がない。このキーワードから言える病理は、『PTSD』 PTSDとはトラウマ。
日本のトラウマとは、原爆であり、敗戦。
韓国は北と南に分裂している。日本はトラウマを病んでいる。そのためにあらゆることの安心と安全が脅かされている。
ヨーロッパはEUと言って、ユーロでほぼ統合され、欧州連合は、ヨーロッパ各国において経済、政治、軍事など社会的なあらゆる分野での統合を目指している。つまり統合=インテグレートされ、彼らヨーロッパにおいては、インテグレートという言葉を具体化している。我々日本の国は、先を越された。
だからインテグレーターが世に出ない限り、日本は統合されない。我々日本人はトラウマの中にいる。そこにインテグレーターが生まれることによって、傷を癒し内部から統合していく。
インテグレーター一人一人がその使命を帯びている。精神分析は日本国民が求めている治療法であろう。

以上、7月29日(日) 第8回夏季那須分析サミットでの大沢秀行 氏 (インテグレーター名:真承智顕 氏)の講義内容です。


インテグレーターとは、人間の自我を統合していく人という意味で、大沢氏が名付けた。
昔、「分裂病」という病名であったものが、今は「統合失調症」と呼ばれるようになった。
しかし、多くの日本人が統合失調状態にある。
分析をしていって、クライアントは母に合わせ、母の延長物にされてきたことに気付く。母の機嫌をとるように顔色を見、いつの間にか自分というものを忘れて、どう自分が振舞えば母は自分を受け入れるだろうと、そう考えて生きてきたことに。
しかし、一方で全く自分を拒否したわけでもない。してもらったこともある。
つまり、良い母と悪い母がクライアントの中でつながらないのである。表と裏のように、良い母を見たときには、悪い母は見えず、逆に悪い母を見たときに、良い母は見えない、それがとても気持ちが悪いと表現する。
どちらも母であるが、クライアントの中で母が統合されてない。この切り離され、分裂している母イメージを一人の母に統合することが私たちインテグレーターの仕事である。
本来、こういう人を統合失調状態と呼ぶのではないかと思う。
また、大沢氏がいうように、インテグレーターというものが、日本民族が求めるものであるとしたら、そんな大変なところに足を突っ込んでしまったのか、という想いもある。
しかし、臨床場面でクライアントから学ぶこと、教えられることを含め、精神分析の理論の素晴らしさ、知ることの楽しさ・喜び、それら全て言葉に尽くしがたいものがある。
頭や魂で理解する世界と、体験し味わう世界がここにある。おごり高ぶることなく、クライアントとともに成長していきたいと思う。

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2007年08月06日 15:25に投稿されたエントリーのページです。

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