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分析家の独り言 17 (自分を知る)

娘と映画「HERO」を観てきた。木村拓也演じる久利生公平のセリフのなかに「真実を知りたい」とあった。
証拠を集め、矛盾を突いていき、最後に真実に至る。分析の手法に似たところがある。
クライアントの養育史をl聴き、話に耳を傾け続ける。理論という網目を張り、それに引っかかったクライアントの言葉を質問していく。フロイトが言うように「夢は無意識に至る王道である」から、夢分析からクライアントの無意識に迫ることももちろんある。いろんな方向からクライアントの心の構造に迫る。そうして証拠集めをしながら、仮設をたてつつある意味、警察の取調べのようにある事実に至る。その過程でクライアントは抵抗を示す。見たくないと逃げたり、認めなかったり。
分析は自分探しの旅である。親に自分の生きる道のレールをひかれ、そのレール以外は歩むことを許されなかった人。あからさまな暴力による虐待を受けた人。彼・彼女らは、「自分は何のために生きているのかわからない」という。自分とは何者か、そして生きる意味を問い続け、その人なりの生きる意味を見つけること。分析は病んでいる、病んでいないに関わらず、自分を知りたい人が受けるものなのではないかと思う。

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2007年09月10日 00:26に投稿されたエントリーのページです。

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