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分析家の独り言 25 (対人恐怖・緊張)

対人関係において、なんらかの悩みをもっている人は多い。
クライアントの中でも、人と対峙したとき、緊張し、身構えてしまうと言われる。
それだけで、本人にはストレスで、頭が真っ白になってしまい、それが仕事上であれば、本来しなければならない業務に、何らかの支障が出ることもある。
また、親の顔色を見て、機嫌が良いか悪いかをうかがいながら、言葉を発したり、止めたりする。これは非常に疲れる。
その裏にあるのは、小さい頃から親に感情的に怒られてきた歴史がある。きつい言葉で怒鳴られ、言い分を聞いてもらえなかった。実際に手を挙げられ叩かれたことがあるなど。それが心の傷となって、その人の人生に大きな影響を及ぼす。人前で緊張する、人との良好な関係がつくりにくい、人が恐い、だから人前で話すのは極度の緊張を伴うというかたちで。
さらに対人恐怖に追い討ちをかけるのは、親が怒る法則が読めないこと。ランダムにいつキレ出すか、怒り出すかわからないため、緊張はさらに高まる。法則性がわかれば、それを回避することもできるのだが。また、同じことをしても怒られるときと、怒られないときがあるので、常にビクビクしなければならない。
そういう経験を重ねるうち、自分は受け入れられない存在であると思い、自分に自信がなくなる。
(甘えたいのに)拒否され、(自分の言うこと、要求は)否定され、(いきなりランダムに)怒られ、(親の気分で)叩かれたのでは、子どもはたまったものではない。
まず闘う自我をつくる。その辛い過去と勇気を持って向き合い、情動とともに語ることである。その出来事の時点で止まってしまった心の時計を、動かせること。語りながら、解釈を受け入れ、その事実がなかったことにはならないが、その人の日常に悪影響を及ぼさないように分析はできるのである。そういえば以前、人目で緊張していた自分がいたなぁ、というように。

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2007年10月08日 00:59に投稿されたエントリーのページです。

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