« インテグレーター養成講座について(基本編) | メイン | 分析家の独り言 76 (愛と憎しみ、関心) »

分析家の独り言 75 (主体性を持つ)

分析の目的の一つは、クライアントが自己決定能力を身につけることである。

分析で軸に置くテーマは主体性。

いかに人は主体性を持って生きられるか。

振り返れば私も主体性を根こそぎ奪われ、自分を持たない人間だった。

それでも私は自分の意思と考えで生きてきたと思っていた。

しかし夢は教えてくれた、そうではないと。

繰り返し何度も、親が引いたレールの上を歩いてきただけじゃないかと。

自分の意思を持つことを許されず、親の言うままに生きてきた、そんな無力で悲しい自分だとはなかなか認められなかった。

しかし、あるときそれがやっとすっぽり自分の中に入った。

その日の分析から帰る途中、本屋に寄った。

ところが本の背表紙が読めない。

おかしい、どうなってしまったのかなんかおかしい、あきらめてまっすぐ帰ることにした。

しかし、京都駅からどうやって家に帰ったのかわからなかった。

それくらい気が動転していた。

そこから、自分を持たないことを知った私は、これは大変だと、自分を持とうと思いはじめたのだろう。

そして気がつけば、人の相談にのり、いろんなことの意見を求められ答える立場に立っていた。

本当の自分を知れば人は変われる。

クライアントの中に、過去の自分を見る。

ああ、自分も過去そうだった、自分で物事の判断ができず、悩み迷った。

自分を待たないことの恐さをあらためて認識させられる。

そしてクライアントに言う、「揺るぎない自分を自分のなかに打ちたてましょう」と。



ラカン精神科学研究所のホームページはこちらです。

この日記は研究所の日々の活動内容が綴られています

メアド:lacan_msl☆yahoo.co.jp ☆を@に変換したメールアドレスにメール送信願います(スパムメール対策)。

About

2008年02月17日 00:42に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「インテグレーター養成講座について(基本編)」です。

次の投稿は「分析家の独り言 76 (愛と憎しみ、関心)」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.34