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分析家の独り言 111 (無意識のメッセージを読み書き換える)

私たちの無意識には、様々な言語が書き込まれている。

あるクライアントは、「人の中に入っていかないのはだめ」というメッセージを子どもの頃から言われた。

ところが人が苦手で、人と関わりにくい。

それでも、「人の中に入っていかないのはだめ」というメッセージが無意識に回るため、会合や飲み会、食事会などで人の輪に入っていない自分を責めていた。

人に合えば、何か言わなければ・・・と焦るが、うまく話せずまた自分を責める。

人の中に入っていかなければいけないが入っていけない、話さなければいけないが話せない、そのことに葛藤し落ち込む。

分析で養育史を語り、そのメッセージを再認識し、その言葉を再び検討してみる。

その言葉自体が正しいのか。

それを言った親自身が人の中に入りにくく、それをクライアントに求めた。

親が出来ていないにも関わらずである。

今は、話かけられれば話すが、無理に話しかけなければいけないと思わなくなったという。

以前のように自分を責め、ダメ出ししなくなったので楽になったと。

この先分析の中で、いろいろなメッセージを思い出し、同じように現実吟味していく。

そしてクライアントが気づかなかった心の傷を癒しつつ、もう一度人との交流や信頼、愛着といったものを学習し、自己愛を育てていくなどしていくと、自然人が苦手でなくなる。

気がつけば、○○でなければならないという考えがなくなり、自分も他者も否定せず、自然に人と交流できている自分になっている。

このクライアントの場合は他者はOKだが、自分はNOな存在であった。

4パターンあり、自分も他者もNO(な存在である)
          自分はOK,他者はNO
          自分はNO,他者はOK
          自分も他者もOK

さあ、あなたはどれだろうか。

もちろん分析は、最終的に自分も他者もOKな存在をめざす。


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2008年06月08日 15:38に投稿されたエントリーのページです。

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