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分析家の独り言 120 (胎内環境・出産)

Yahoo!のニュースに『半年先まで分娩予約でいっぱい 妊娠判明即病院探しに奔走』というのがあった。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080705-00000001-jct-soci

少子化に拍車をかけるような記事の内容で、ますます女性は子どもを産みにくくなるのではないか。

分析の立場から見ると、母体ができるだけストレスなく十月十日を過ごすことが大事。

一般的にもいうように、胎教は大事ということ。

一番良い状態は、もちろん自然普通分娩である。

母体が何らかのストレスの中にいると、胎児にも当然影響が出る。

それは出産状況に現れ、帝王切開、かんしで赤ちゃんの頭をはさみ引っ張り出す、へその緒が巻きつく、早産、難産などなど。

母体の産道を通らず、人工的に帝王切開で生まれた場合、「臨床上、帝王切開による長期的影響として、あらゆる種類の肉体的な触合いを強く望むという傾向がうかがわれる。その理由は、普通分娩なら体験するはずの責め苛まれるような苦痛と極度の快感とが、帝王切開によって奪われてしまうのである。」(『胎児は見ている』 T・バーニー著 ノンブック)

「臍帯(ヘソの緒)が首に巻き付くことによる、軽い一時的な障害の場合、その後嚥下障害(ものを飲み込むときに生じる障害)や言語障害など、のどに関連した障害にかかる率が非常に高い。」

軽いものは、マフラーやとっくりセーターなど首に何かが触れることに不快感を持つことがある。

実際にあった例では、子どもが体育の時間にかぶる赤白帽をかぶるのを嫌がると言ったお母さんに、その子が生まれたときかんしで頭をはさまれたことはないかと聞いた。

答えは「Yes」だった。

当然、夫婦仲が良いことが一番良い。

夫婦喧嘩が絶えなかったり、そのためにものが飛び交ったり、怒鳴り声が聞こえるような状況の中では、母体も胎児も穏やかではいられない。

母体の不安・怒り・悲しみは臍帯を通してすぐ胎児に伝わる。

胎児は訳もわからず不安にさらされる。

それが度々長期に渡り繰り替えされれば、胎児の発育自体にも影響を与えるだろう。

いわゆる出来ちゃった結婚の場合、赤ちゃんを産む心の準備、両親の子どもを持つ覚悟、環境が整わない中で出産を迎えることが多いだろう。

人一人を産み育て、社会に送りだすのは大変な仕事である。

そのことを我々一人ひとりが自覚すると共に、国としても安心して子どもが産める病院の整備・確保など、もっと真剣に考えて欲しい。


ラカン精神科学研究所のホームページ

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2008年07月07日 10:56に投稿されたエントリーのページです。

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