クライアントからよく聞くセリフに「みんなそうなんじゃないんですか」というのがある。
自分が育つ中で、されたこと、起こった出来事は、他の家庭にも同じようにあると思っている。
だから自分だけが特別だとは思っていない。
極端な話、例えば酒乱の祖父が、三日に上げずナタを振り回し家の中が大騒ぎになる。
そういうことは他の家でも同じように起きていて、普通のことだと思っている。
「それは大変なこと。おかしい」と言っても通じないことが多い。
ポカンとしてそうかなあという顔をしている。
だから、その中で傷ついたり、悲しかったり、辛かった自分が意識されない。
そうして感情や想いが抑圧される。
たいしたことではない、みんなが経験していることになる。
そのようにして自分を防衛しているともいえる。
それが防衛しきれ、何もなかったことになるのならいいが、そうはいかない。
少しでもそれに関連する出来事にでくわしたとき、無意識に反応してしまし、自分でもわからないがイライラしたり、腹が立ったり、脅えたり、嫌な思いをする。
安心と安らぎを知らないために、それを求めつつ、そうではなかった子ども時代を反複してしまう。
その無意識を、本当は自分はどうだったかを知り、反復せず本来求めるよい状態を実現化していくために分析はある。
簡単に言ってしまえば、母に受け入れられなかった人は、大人になっても周りの人に受け入れられず、よい人間関係を築くことが難しい。