« 分析理論講座の日程(平成20年08月) | メイン | 分析家の独り言 127 (対象喪失:まず愛着) »

インテグレーター養成講座より(母性とは:母子分離)

養育上、母子分離は大きな問題である。

母親との分離の有無は、初回面談で必ず聞く項目である。

人間の精神の基礎がつくられる4歳以下での母親との分離は特にその後の人生に大きな影響を及ぼす。

なぜなら、この時期母親とその子どもは一緒に居ることが前提であるからである。

生後6ヶ月から4歳までの子どもが母親と分離を強いられたとき、次の三様態を示すといわれている(ボウルビィ)

1、抗議・・・分離されたことへの苦痛表情、泣き叫びと新しい事態への拒否反応

2、絶望・・・泣けど叫べど事態は変わらないことを知り、うつ的になり意欲をうしない、動かなくなる。

3、離脱・・・分離の事実と悲嘆は屈折させられて心の中にしまい込まれ、何事も無かったかのように平然と過ごす。

この時期の子どもが離脱の時期にまで至ると、母との分離による苦しみや悲嘆、そのことにまつわる一切の思い出は、無意識に押し込まれ、お思い出さないようにふたをしてしまう。

このため人との深いつながりを持つことを無意識に避け、次第に人に愛情を感じたり、心のつながりを持つことが不可能な性格(愛情欠損性格)になっていく。

不幸にして、母親と早くに死別、生き別れ等により分離した子どもは、その後の人生がいきにくくなる。

4歳以下でなくてもよくありがちなのは、夏休みになると、子どもだけ実家の祖父母の家にあずけらるというもの。

寒い地域では、冬になると両親が出稼ぎに出て、子どもは何ヶ月も親戚や祖父母にあずけられることもある。

また、親、兄弟の病気等により、母親の世話を受けられないこともある。

それらによる影響が、その子が大きくなってから表面化してくることが多い。

言えることは、放っておいて育つものは何も無い。

手をかけ、目をかけ適切に世話されて人は育つ。


ラカン精神科学研究所のホームページ

オールOK!子育て法のページもご覧ください

About

2008年07月30日 08:47に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「分析理論講座の日程(平成20年08月)」です。

次の投稿は「分析家の独り言 127 (対象喪失:まず愛着)」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.34