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分析家の独り言130(129への質問と回答)

分析家の独り言129(子どもへの対応:どこまでオールOK?金銭面)を参照された方から質問コメントが届きました。

以下は、質問コメントQとそれに対する回答Aです。

質問者コメント:何の予備知識もなく質問をすることをお許し下さい。

Q1:将来社会に出て、OKの世界で育った人間と多くの抑圧の中で育った人間の間でのトラブルは起きないのでしょうか?

回答者:ご質問に答えていきます。

A1:オールOKで育てるということは、精神的に発達、成長することになります。心が成長し大人であるということは、冷静に物事を考え、判断できるため、人とのトラブルは起きないでしょう。トラブルが起きるのは、むしろ抑圧の中で育った人同士の間です。抑圧したものが多いため、些細なことにひっかかり、自分でもなぜそうなるのかわからないが、腹がたったり、落ち込んだりするでしょう。

Q2:極端なのですが、竹島は韓国領だと言い始めた場合、OKしてもいいのでしょうか?対馬も韓国領と言い始めていますが、すべてOKでもいいのでしょうか。(個人と国は違いますが、、、)

A2:個人と国ではレベルが違うので、オールOKを持ち込むことはできません。国と国は社会と社会です。社会においてはルールや掟が重視され、そこは父性的契約社会ですから、オールOKではありません。人も最初はオールOKで育てますが、精神の基礎が出来たときから、超自我といって、自分を律する自我が必要になります。それを家庭で教えるのは、社会と直接つながっている父の役目です。

Q3:すべてOKで欲しい物を購入した場合、本当に感謝の心に繋がるのでしょうか?手に入って当たり前で終始しないでしょうか?特に年齢が小さいほど、、、。

A3:これはおそらく多くの方が思われる疑問だろうと思います。小さい子でも買い物に行く度おもちゃを買っていた子がオールOKをやり続けるうち、「今度は誕生日でいいよ」と言い出します。満たされない気持ちが大きいほど、子どもはそれを物で取り返したいため、多くの物を要求してきます。それをオールOKしていくと、要求する量が減ってきます。そして自分で抑制を学び、これくらいにしておこうとなっていきます。それは多くのクライアントさんの例で証明されています。
「だまされたと思って、3年やってください」と私は言います。実行されない方からは、そんなわがままにしてとんでもないなどと文句を言われますが、実行された方から文句を言われたことはありません。

Q4:自己肯定感や好奇心はお金以外の分野で幾らでも作り上げることができるんじゃーないでしょうか?お金で満たすと余りにも弊害が大きいような気がするのですが、、、。

A4:このブログに載せたものは、その前からの相談もあって、それは金銭的なことだけではありませんでした。特に金銭的なことについてという部分をとりあげたので、こういう疑問をもたれたのだと思います。もちろんお金のことだけオールOKするのではありません。子どもが出す要求全てです。やりたいこと、行きたい所、日常の些細なこと例えば、子どもは10センチ先のものも自分でとらず、お母さんを呼びつけて「とって」といいます。それも文句を言わず取ります。お金のことは、オールOKする内容の一部です。

お金で満たすとどういう弊害があるのでしょうか?逆にそれをお聞きしたいです。

Q5:お金が自立心を作るのでしょうか?自立心を作るには他の部分の要素の方が大きいように思うのですが、、。

A5:Q4に答えた中でも言いましたが、お金の他の部分も重要です。しかしだからといって、お金に関してだけはオールOKしないというのもおかしな話です。オールOKですから、お金を含め全てにOKです。要は満たされることが大事なのです。満たされたところから、今度は自分でやってみようが生まれると思います。ところが一般には、満たされる前に親や大人が、制限を加えたり、自立を促す、または強いることをしていないでしょうか。それこそ自立ではなく、他からの要請にこたえる形であり、これでは自立ではなく他立ではないでしょうか。

Q6:浪費癖と言う言葉があるように、経済観念が育たないとサラ金で借金までしてお金を使う人間になりませんか?

A6:浪費壁とは、自分で自分をコントロールできない状態です。こんなに使ってしまっては、後が困る、人に迷惑をかけることもある、それでも欲しい物を買わずにはいられない。これこそ精神の未熟さのあらわれです。自分を律することができない。それは親が子どもの自我の代わりに、これはこれくらいにしておきなさい。それは贅沢です、わがままですとやってしまった結果ではないですか。非行で親から2000万円以上を持って行った息子さんに、オールOKしてもらいました。その息子さんは、今は立派に二児の父となり社会で働いています。その息子さんは、家を買いたいために、お風呂の水を、トイレを流す水に使うような節約生活をしています。

Q7:金銭で人間性を作ろうとした場合、問題点が多くありませんか?

A7:何度もいいますが、金銭で人間性をつくろうというのではありません。それはオールOKするうちの一つの要素です。もし興味がおありでしたら、ラカン精神科学研究所のホームページオールOK!子育て法のページもご覧ください。

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2008年08月09日 23:34に投稿されたエントリーのページです。

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