« 分析理論講座の日程(平成20年09月) | メイン | 08年 第9回夏季那須分析サミット開催 »

分析家の独り言 138 変容・成長)

あるクライアントの語り。

これまで事あるごとに相手が悪いと思ってきた。

分析に触れるうち、相手が悪い、相手がおかしい、相手が、相手が…と思ってきたが、もしかするとそれは私の問題かもしれないと思いだしたという。

例え、相手が「悪かった」と謝ったとしても、それは自分を怒らせないためでしかないのでは。

相手を責めるのではなく、私は私と向き合うしかない。

相手は自分の思う通りの人間ではない、だから違って当たり前。

夫であろうと、自分の思うとおりには動かない。

自分が弱いからせめて夫くらい思い通りにしたい、自分を理解して欲しい。

自分の価値に合うから大事なのか?

合わなければ大事ではないのか?

自分に色に染めたいといのは、幼稚なこと。

自分と違う価値を持った人を尊重しようと思った。

また、何でそのことに腹がたつのだろう、それは相手に謝らせたい、そうしないと気がすまない自分がいる。

これを自分の問題だと受け止めたときに、自分のなかに変化がおきるのではないか、それを力に変えられる。

何か心にひっかかった時には、なぜ自分がそう思うのかを考える。

今までとは違う感覚の自分になった、私は私を生きていいんだ、という。

確かにクライアントは変わった。

多くは、人の一面を見て「真面目な人」だとか、「不真面目な人」だとか「面白い人」だとかレッテルを貼りたがる。

分析は、人は変容し得る、という視点にたってクライアントのそのとき、そのときを見る。

クライアントの変容と成長の過程を見られる、それもまた我々の喜びである。


ラカン精神科学研究所のホームページ

About

2008年08月21日 22:45に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「分析理論講座の日程(平成20年09月)」です。

次の投稿は「08年 第9回夏季那須分析サミット開催」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.34