子どもにオールOKをした、あるクライアントの語り。
子どもが荒れて非行に走った初めの頃は、「母親として私は頑張ってきた」「自分は何も悪くない」、と思っていた。
ところが分析を知り、子どものあるべき成長の過程を知ると、食べて、着せて、寝させていたら子どもは育つものと思っていたが、それは違っていたこと、母として人として自分の歪みに気付く。
そして、オールOKで子どもに対応をし出す。
最初は、子どもを少しでもよくしようと思ってオールOKするが、その親の欲が消えたときから子どもにかける言葉が子どもの中に入っていく。
損得抜き、駆け引きなしの無償で出す言葉が、子どもを成長させる。
非行に走らなければ学べることもあった、できていたはずの可能性を、今から育ててやりたいとも思ってオールOKした。
人としての成長をストップして、暴走した子ども。
人が心を成長させられるのは、自分で自分を大事だと思うから。
かけがえのない自分と思える中にドップリつからなければ、「こうしたい」「こうなりたい」の芽は出ない。
自分の欲望を感じるには、自分をいとおしいと思えること。
そのためにオールOKをする。
それによって、あるがままの子どもを認め、受け入れ続ける。
自分が育ってきたことしか知らないから、自分の育ち方が普通、当たり前と思ってきたが、子どもを育てなおしていくと、自分の抜けているところがいっぱい見えた。
子どもを育てるには、子どもをしっかり見なければできない。
子どもを育てることは、自分を知り、自分を育てることでもある。
何年も前、クライアントが自分の間違いに気付き、子どもの良さをのばしてやれなかった、子どもの可能性を摘み取ってしまったと泣かれたときのことを思い出す。