緊張するとトイレに行きたくなる、何処かへ出かけるとなると、この「トイレ」「トイレ」がはじまる。
この症状に30年悩まされて続けたクライアント。
もうすっかり、この症状が消えたという。
ラカン精神科学研究所が、この春3月末に京都から滋賀県大津に移転したとき、このクライアントは正直通うのをやめようかと思ったらしい。
それでも何とか家を出る前から何度もトイレに行き、途中の京都駅でもトイレに入り、電車に乗るともう降りられない、途中でトイレに行きたくなったらどうしようという心配をしながら通っていた。
症状が軽減し始めたのが、10月はじめ頃だった。
分析家の独り言155(症例:トイレ)
分析家の独り言162(症例:トイレその2)
それから2ヶ月して、今はすっかり症状から解放された。
家を出る前にトイレに何度も行くこともない。
少し前は、途中の京都駅でトイレを確認しながら自分と話す。
「トイレあるけど、トイレ行かんでいいの」
「うん、今大丈夫」というように。
それが、気がつけば京都駅で乗り換え、湖西線に乗り、その電車のかなで、「あれ、あんなにトイレ、トイレと言わなあかんかったのに、電車に乗っても平気、不思議」と、自分に驚くという。
30年付合ってきた症状、このまま一生付合うしかないと思っていたが、こんなにあっさり消えていくとはと。
クライアントは自分を見つめ、自分で自分に問いかけ答えていった。
症状をなくことが目的でなかったが、自分探しをするうちに、副産物的にいわゆる神経症の症状が消失していった。
分析を受ける動機、きっかけは何らかの症状や悩み問題を解決したくてくるのだが、自分を知りたい人が分析を受けにくる、
それは無意識的で、本人は意識していないことが多いだろうが。
『分析は自分探しの旅』という意味がこの症例でよくわかる。
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