« 分析家の独り言 175 (子どもは親をなどる) | メイン | 分析家の独り言 177 (自分を成長させる) »

分析家の独り言 176 (人生を楽しむ)

子どもは親を選べない。

できることなら、やさしい母と父の元に生まれ、物理的にも精神的にも苦労することなく、すくすくと育つことができれば良いが。

ある人は、幼くして母を亡くし、またある人は父を亡くし、失意の中で生きていくことを余儀なくされる。

母、父は居ても、苦しい思いをして子ども時代を過ごし、死にたいと思いつつ生き延びる人もいる。

十代そこそこで突然父を亡くしたあるクライアントは、自分の人生に何がいつ振ってくるかわからないと思ったという。

安心して生きるとは、自分以外の人のこと。

そして、人が当たり前にできること、あることが自分にはない。 

大きな欠損を抱えた自分。

だから人並み以上に頑張らないと、と必死で走ってきた。

仕事も頑張ったが、その犠牲になった子どもたちがいた。

仕事仕事で子どもたちのことは後回し、そんな中で「あんたこんなことしてたら、いつか大変なことになる」と、どこかでもう一人の自分がささやくのを聞いてきた。

案の定、子どもが荒れた。

母親とはどういう生き物なのか?

こうあって欲しい母と、現実の自分の母は違っていた。

分析に出会い、オールOKを教えられるままやっているうちに、母親とはこんなにいいものだったのかと思った。

そして今、安心感と安定感が自分にあるという。

むやみやたらに自分に欠けているところを埋めようとしてきたが、今は頑張らなくても人並みに、0(ゼロ)の位置に立てた。

楽しめるようにもなった。

些細なことが楽しめるようになった、これを積み上げていくことを幸せというのだろう。

欠損した人は、日々楽しむことができず、幸せを教えてもらわないとわからない。

クライアントにとって人格を高めることが=分析という。

分析家である私も、「幸せになりたい」、「このままでは終われない」、「一花咲かせたい」と、ひたすら分析を通して自分を見つめてきた。

クライアントのいう「楽しめることの喜びと幸せ」を、より多くの人に味わってもらいたいと願う。


ラカン精神科学研究所のホームページ

オールOK!子育て法のページ

不登校・ひきこもりに悩む方々へのページ

月刊精神分析 もご覧ください

京都、福岡、大阪へ毎月出張しております。

About

2008年12月21日 17:01に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「分析家の独り言 175 (子どもは親をなどる)」です。

次の投稿は「分析家の独り言 177 (自分を成長させる)」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type 3.34