分析家の独り言 550(自立性)


-6月10日、インテグレーター養成講座2 ( 家族4 家族カウンセリング )に寄せて- No.3


個人の成長・発達とともに、家族としての変化・発達があります。

子どもが赤ちゃんから成人し自立に向かうように、

子どもの成長や親の老いと共に家族の関係やあり方も変化します。

また家族には恒常的に変わらない面と、変化していく側面の両面があります。


家族の変化で大きいものは個々の自立性の変化です。

親は子どもをいつまでも子ども扱いしてしまいがちです。

例えば、成人した子どもに、「いい加減早く寝なさい」とか、「どこへ行くんだ」、

「帰りが遅い」など、口を出すのはおかしなことです。

親は子どもの自立性の変化に対応できないために、

無理やり自分達の枠に押し込め変化を認めません。


自立性とは個別性でもあります。

個々に生きていく自立性と個別性と、家族としてのまとまり、団体性は対立します。

この対立を、いかにして統合しバランスをとるかということです。

子どもは個々の考えを持ってどんどん成長し、親を必要としなくなり離れていきます。

その時、親は見捨てられる寂しさを感じます。

この時、子どもの自立性を容認し受け入れられるかが問われます。

受け入れられないと、子どもを支配したり、自立を妨げる言動をとります。

一人の人間として立派に自立性を持ち成長していっている子どもを、認め喜べる親であるかどうか。

それには、親自身がしっかりと自立性をもっていることです。

そうでなければ自分の自立性の無さを子どもに投影し、子どもの自立を容認できません。

親が分離不安を抱えていたのでは、子どもの自由を奪い、縛ってしまいます。

親自身が、変化・成長・発展の楽しみや喜びを知り自立していれば、

子どもを呑み込むでもなく、見捨てるでもなく程よい距離と関係をつくれます。

親の精神の発達段階が、子どもの精神の発達の限界になります。

親の自立性が、子どもの自立性の限界にもなります。


ただ親は自分達に自立性がなく、分離不安を抱え、

子どもの成長自立を妨げているとは夢にも思いません。

それどころか社会に適合して生き、立派に自立していると思っています。

しかし、自立性のない親の元で子ども達が何らかの問題

(非行、不登校、心身の病気・けがなど)を表現しサインを出します。

そののサインにいち早く気づき、対応することが大切です。

子どものサインは家族システムの異常を知らせるものです。

そのサインの読み取りを間違え、子どもがおかしいと怒ったり責めたりするのでは

解決どころかマイナスです。

子どもの年齢が若いうちに対応すれば修正も早くできますが、

放ったらかしで対応が遅れるほどこじれていき、修正に時間がかかります


人間の無意識、精神の成長(自律性)は自分で正しく認識することが難しく、

真に自分を知る方法には精神分析という心理療法があります。

分析によって、自分を知り、成長させることができます。

間違いに気づき修正することができます。


           インテグレーター(精神分析家) 登張豊実


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このページは、が2014年6月10日 09:11に書いたブログ記事です。

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