分析家の独り言 554(母性欠損;しがみつきをつくる)


『母性欠損』とは、世話行動に欠損した部分があるといういことです。

子どもの要求に応えますが、適切さに欠けます。


例えば、「子どもがオムライスを食べたい」というと、

オムライスの上にケチャップがかかっていないとか、

中のごはんがケチャップで炒めたのではなく、白いご飯であったり、

鶏肉がないなど、オムライスにあるはずの何かが欠けています。


また、子どもが「ジュースちょうだい」というと、

牛乳が出てきたり、次は緑茶が出てきたりというように、子どもが要求した

その物とは違うものが出てきます。

しかし3回に1回くらいはジュースが出てきます。

それは、いつも言われたものを外すと子どもの怒りをかうので、

怒りを買わない程度に、完全に信用を無くさない程度に子どもに言われた通りに応えます。

こうして微妙に要求を外すことで、子どもは欲求不満になります。

欲求不満は、しがみつきをつくります。

子どもは欠けながらも要求に応えられるので、

今度こそは応えてくれるのではないかと期待しますが、微妙に外され裏切られます。

裏切られますが、たまに応えてくれ満たされることで依存をつくります。

子どもを依存させながら欲求不満をつくる、これで子どもは親に一生しがみつきます。

いつかは、今度こそは応えてくれると完璧な母を求め続けることになり、

一生しがみつき分離できません。

母親の無意識にある分離不安から、

子どもをしがみつかせ自分から離れていかないようにしてしまいます。

親は子どもの要求に応え満足させてしまえば、子どもが自律心を持って

自分から分離していくことを知っているように思えます。

本当はその方が親も子も健康的でいいはずなのに、あえてそれを人はしないように見えます。

それこそ無意識の成せる業です。

自分の無意識(分離不安)を知らなければ、子どもには早く自立してもらいたいと言いながら、

実際には自立しないでずっと親のそばにいて離れない子どもにしてしまいます。


人はいかに親と心理的に分離するかが大きな課題です。

親と分離すると、自分の良さを発揮できます。


                     - SSC-1より -


           インテグレーター(精神分析家) 登張豊実


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このページは、が2014年6月20日 08:47に書いたブログ記事です。

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