分析家の独り言 646(非行:行動化による緊張の緩和と父不在)


非行に走る少年たちは、衝動性を自分の中で処理出来ないで、

怒りや欲求を抑え、抑制する心の機能が非常に弱いため、すぐに行動化してしまいます。

具体的には、腹が立てばすぐに暴力となり、欲しいものがあれば万引きをしたり、

人を脅して取り上げる(恐喝)という行動に出やすいということです。


また、今自分は何を感じ、何を考え、どういう状態にあるかという意識の薄さ、

意志の弱さがあります。

自分は何にムカツイタのか、このムカツキはどうしてなのか、

このムカツキを抑えるにはどうしたらいいかを考え、

適切な行動の検討が出来ません。

つまり自分の中で起きていることに対して、自己吟味出来ないのです。

そのためにすぐムカッときてしまいます。

このムカツキは心の不快感であり、緊張感です。

怒り、攻撃性が高まってくると、心の中の内圧が高まり緊張感が発生します。

この緊張感を自分の中に留め処理出来ないために、すぐ放出してしまう、

これが暴力などの行動化です。


行動化とは緊張の緩和です。

緊張を自分で抱えていられる時間が長いほど、耐性・忍耐力が強く、

それは自我が強く、防衛機制が強いということでもあります。


反対に自我が弱く耐性・忍耐力が弱ければ、緊張を抱えていることが出来ません。

そのため行動化すれば、緊張はすぐに解放され楽になります。

人を傷つけても、迷惑をかけても、自分が楽で簡単な方法を選びます。


そこには正しい超自我がないということです。

していいことと悪いことの判断がつかず、自分を律する自我の機能がありません。

それは父が子どもに教えることで、家庭内で父が機能していない=父不在であるということです。


仕事も大切ですが、家族をまとめ導く父の役目も大切です。

子ども・家族のためにお父さんお母さん頑張ってください。

自分を知り、父性・母性を学びましょう。


                         インテグレーター(精神分析家) 登張豊実


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このページは、が2015年4月 4日 08:34に書いたブログ記事です。

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