分析家の独り言 685(投影1:自分の嫌っているものが他者の中に見える)


防衛法の中に『投影』というものがあります。


自分は努力家だと思っているとします。

自分が意識している『努力家の私』からすれば、他者の中に見出した『怠惰』は

受け入れがたく、「嫌だな」、「嫌いだ」と感じます。

自分中にもサボったり、怠けたり、いい加減な怠惰な自分もいました。

しかし、この怠惰な自分を貶されたり、否定されたり、周り(親)の反応から怠惰は悪しきものと意味づけられます。


人間いつも頑張って努力ばかりしてはいられません。

時にはダラダラと過ごしたり、ゴロゴロ寝そべっていたりしてリラックスすることも必要です。

その様子を見た親が、「何をダラダラしている、もっと勉強しなさい」とか、

「人間努力することが大事だ」と常に言われると、

いつも何かに打ち込む努力家の自分だけしか認められないので、

努力家であることだけが良いことになります。


そうすると、怠惰な自分は意識したくなく、嫌うことになり、

自分の意識から切り離し(分割)、無意識に抑圧して自分にはないことにしておきます。

こうしておけば努力家の自分しか意識されずに、心は安定し安心していられます。


ところが怠けている怠惰な人を見ました。

その瞬間、自分の背後(無意識)に隠していた怠惰な自分が、

他者という鏡に映り嫌悪感がします。

他者の中に自分が嫌っている怠惰な自分が見えて、見たくないと遠ざけ排除します。


このように自分が善しとし、意識しているものとは反対のものが他者に投影され、

嫌いとなります。

他者を見て不快・嫌悪を感じたら、それこそ無意識に追いやったもう一人の自分です。


他者を見て、嫌い、気になる、引っかかると感じた時は、

自分のコンプレックスですから、他者の何にそう感じたかを自分で考えれば、

自分のコンプレックス・無意識に気付けるかもしれません。

気付いて受け入れれば、嫌いと感じることがなくなっていきます。


        - インテグレーター養成講座1 自己防衛5《防衛行動》 - より


                      インテグレーター(精神分析家) 登張豊実


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