分析家の独り言 687(投影3:他者を通して嫌いな自分に気付く)


自分が意識している自分(例えば真面目な自分)とは正反対の自分(不真面目な自分)が

相手に投影されると、「嫌い」と感じます。


他者を見て不快・嫌悪を感じたら、それこそ自分です。

こうして他者の中に発見するのは自分です。


この心の構造を理解して、多くの人と接して会話すれば、

これも自分、あれも自分だと、これまで意識していなかった自分に出会い気付きます。

こうして無意識に気付いて意識化すると、意識野が広がり無意識のレベルが下がります。


自分の無意識にあったものを他者に投影して気付き、意識に組み込んでいく。

これを繰り返して、意識野を広げていきます。


投影のメカニズムがなければ自分を他者の中に発見し、

それを自己だと認識することもできません。


また、他者の中に自分を見出す同一視というメカニズムがあるために、

「他者は自分を映す鏡」となります。

同一視によって、投影したもの(不真面目な自分)を自分だと気付かせてくれます。


見たくない嫌いな自分を、自分ではないと否定し無意識に追いやりました。

それが他者の中に見えて、分析で語ることで自分だと気付き同一視します。

これが言語化=意識化ということです。

この作業を分析はしていきます。


自分が一番自分のことを知っていると思いますが、実は自分は自分のことを知らない。

この知らない自分は案外多いのです。

それは私達の人間には無意識というものがあるためです。


不真面目な自分、自分勝手な自分が無意識にあって、それを気付きたくない。

しかし気付かなければ、いくら真面目に生きていても

無意識にある不真面目な自分が思わぬところで、また知らぬうちに出てきます。

それが、何か事件が起きた時に周りの人たちに聞くと、

「真面目で、とても事件を起こすようには見えなかった」というセリフです。


真面目だけでは堅苦しく、楽しい遊び心や息抜きも必要です。

真面目と不真面目など、相反するもののバランスを上手くとれると

人としての深見や味わいが出てくると考えます。

そういう人間像をめざします。


           - インテグレーター養成講座1 自己防衛5《防衛行動》 - より


                        インテグレーター(精神分析家) 登張豊実


ラカン精神科学研究所のホームページ

オールOK!子育て法

ラカン精神科学研究所メールマガジン

始源回帰セラピー

このブログ記事について

このページは、が2015年7月23日 09:02に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「分析家の独り言 686(投影2:人の好き嫌いは自分の性格の投影)」です。

次のブログ記事は「分析家の独り言 688(精神分析理論と個人分析による気付き)  」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。