分析家の独り言 703(プラスの言葉2:母の知性と配慮)


分析家の独り言702(プラスの言葉)で、私が「夏が嫌いだ」と言い続けた言葉が、

娘まで夏を嫌いにしてしまった。

更に遡れば、私もまた私の母から「英語が嫌い」ときき続けたことで、

私は英語が嫌いで苦手になった、という話をしました。


子どもは親を真似て同一化する。

それは子どもの自我が確立せず、親と心理的に分化・分離していなければ尚更です。

母自身の自我が確立されていなければ、私は私、子どもは子どもという

個人としての尊重もなく、子どもを取り込んでしまいます。

母親がそのまた母と心理的に自立できず、不安なく親と分離できていなければ、

この母親の分離不安から、無意識に子どもに自分と同じであれ

というメッセージを吐き続けます。


それが子どもを潰すことになります。

わざわざマイナスの言葉を子どもに言わなければ、

子どもはその言葉に侵されることはありません。

意識的に子どもを潰そうなどと思っていなくても、無意識にマイナスがあれば、

そしてそれが多ければ多いほど、

マイナスの言葉となってシャワーのように子どもに降り注ぎ、汚染していきます。


こうして内容は"英語"が"夏"に変わっただけで、

マイナスの現象が下の代へと受け継がれていってしまいます。

これが負の世代連鎖です。


子どもに語る言葉はよほど気をつけないといけないことがわかります。

そして親の中にある無意識を知って、意識化しておくことが大事です。

無意識にあるものは、あるか無いかもわからないのでコントロールできません。

意識化できれば、言って良いこと悪いことの判断ができます。


思慮深い知性と配慮が子育てには必要です。

『母なるものとは積極的、献身的で思慮深く、かつ連綿とした優しさとでもいうべき風土の中で、相手に向けられた配慮全体と称すべきもの』(シュヴィング)

という文面が思い出されます。


これは次回(9月22日)スカイプ・分析理論講座で話すテキストの『母性』にある文章です。

もちろんインテグレーター養成講座の中にもあります。


無意識に気づき、意識化するのが精神分析です。


               - 分析理論講座 母性 - (9月22日)に寄せて


                       インテグレーター(精神分析家) 登張豊実


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このページは、が2015年9月20日 06:17に書いたブログ記事です。

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