分析と分析の間に、自分なりにいろいろ考えます。
分析で言われた事や自分を振り返ったり、今とこれから先を考えたりと。
そんな中でふと言葉やフレーズが浮かんできたり、
ああそういうことかと気付いたりすることがあります。
1~2か月前くらいでしょうか、包丁を研ぐ砥石が欲しいと思いました。
料理をする時の包丁のキレ味が気になったのです。
これまでは包丁シャープナー(研ぎ器)を使ってきたのですが、
今一つ切れ味に納得がいかないと思いました。
シャープナーと砥石の違いを調べると、
シャープナーは包丁の刃をこすっているだけ。
砥石は刃先を削るので、全く違う事がわかりました。
シャープナーは一時的に切れ味は回復しても、またすぐに切れなくなるという事です。
それなら砥石で包丁を研いで、切れ味を良くした包丁を使って料理をしたいと
考えるようになりました。
なぜ今、包丁の切れ味が気になりだしたのかと考えました。
いつも我が師から、思考・反応の速さ、切り替えを素早く、
それらキレが大事だと言われます。
このキレの良さを学ぶために、マイケルジャクソンのダンスパフォーマンスを
見るとよいと教えられた事もありました。
あのマイケルのダンスのキレの良さを見て学ぶのがいいと勧められて、
『THIS IS IT』を見たこともありました。
そうか、私はキレの良さを求めるようになったのか、と思いました。
これは早速やってみようと、砥石を買いました。
切れ味の良くなった包丁で作るキャベツの千切り、玉ねぎのスライスは
気持ち良く、美味しく、納得し満足です。
料理を楽しもうとする私が居る事にも気付きました。
外科医のメスがもし錆びついていたり、切れ味が悪かったら、
患部を正確に切り取れないばかりか、正常な部分を傷つけてしまいます。
この外科医のメスは、分析家の思考や理論とその反応スピードに相応します。
キレの良さを真似て、学んで、分析にいかせるように、
マイケルの『THIS IS IT』を改めて見ました。
「道端の草花や石からも学ぶ事がある」、「あらゆることから学べ」と言われます。
以前に分析で「キレが大事」と言われていたのに、
今になってやっとその言葉が響き届くとは、これではキレがいいとは言えない。
情けないなと、一人苦笑いです。
ラカン精神科学研究所 セラピスト 登張豊実