分析家の語らい 6(親切とは:自我理想をつくる超自我の機能)


他者を見て、あの人のあの性格はいいなと思う事があります。

自分もあんなふうになりたいと憧れたりします。


例えばAさんは親切だと感じました。

親切にもいろいろあって、過剰になるとお節介であったり、

自分勝手で、迷惑になったりします。

Aさんは親切ですが、その親切さは少し過剰と感じたとします。

そこで、Aさんから親切という性格を切り離して、

親切について吟味する必要があります。

これを脱人格化といいます。

自分にとっての親切さとはどういうものかを自分で吟味し

修正し、自分なりの親切さに書き換えます。

これは、ただAさんの親切という性格を摂り入れて真似ただけではありません。

Aさんの親切さではなく、普遍的な親切さに自分で書き換えた、

これを"自我理想"といいます。


ある時、Bさんは最近子どもがアトピーの症状が悪化してきたと話しました。

するとAさんは、それならアトピーについて書かれた新聞記事があって、

これを読むといい、FAXしてあげると言いました。

ところがBさんはそれを読みたいとは思いませんでした。

Aさんから早速FAXが送られてきました。

はっきり断らなかったBさんでしたが、Aさんは勝手にすすめていきました。


親切とは、相手の身になって考え思いやる事。

相手が読むことを前提に会話するのではなく、

「もし読むのなら送るけど、どうですか」とたずねる。

自分が良いと思う事を相手の意向を聞かずに、これは相手のためになる、

良い事をしたと勝手に思う事とは違います。

相手を尊重して、自分に出来る相手が求める助け・協力をする事です。


このように、自我理想をつくる機能が超自我にあります。


   2017.1011 大阪精神分析理論講座1 自我論3《超自我の発達》の講座内容より


     ラカン精神科学研究所 セラピスト 登張豊実


10月6,13,19,25日、無料談話室を開きます。
10月13日は『夫婦の悩み』について話し合います。
無料談話室開催のご案内‐夫婦の悩み‐を、ご覧ください。
10月19日は『育児の悩み』について話し合います。
"育児の悩み"無料談話室開催のご案内を、ご覧ください。


ラカン精神科学研究所のホームページ

オールOK!子育て法

フォンドル・セラピー

ラカン精神科学研究所メールマガジン

ウェブページ

Powered by Movable Type 4.21-ja

このブログ記事について

このページは、が2017年10月10日 06:06に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「分析家の語らい 5(笑顔の母:得られなかったものを求める構造)」です。

次のブログ記事は「分析家の語らい 7(心無い言葉、態度の世代連鎖を止める)」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。