分析家の語らい 29(「TOKIO」山口達也女子高生への強制わいせつ事件に寄せて)


「TOKIO」の山口達也氏が女子高生に無理やりキスをしたとして、わいせつ容疑で書類送検され起訴猶予となった事件。

山口氏は今年1月15日から2月12日まで

アルコールの治療のため入院していたといいます。

その退院直後に飲酒し、酩酊泥酔状態でNHKの『Rの法則』で共演した

女子高生を自宅に呼び、女子高生に無理やりキスをした。

この時山口氏本人は焼酎1本を飲んだと会見で言っています。


以前から酒癖が悪く、仕事の現場でも酒気がしたり、

現場のロケが滞ったりすることがあったといいます。

アルコール依存症を疑う声があります。


アルコール依存は心の病です。

飲酒による酩酊状態は自他未分化な胎児の状態の再現です。

自他未分化とは、お母さんのお腹の中にいる胎児の

まだ自分と母の区別がない状態をいいます。

この世に生まれ出て、臍の緒を切られた時にはもうお母とは別個の存在です。

まして46歳の大人が母のお腹の中には戻れないので、アルコールの力を借りて、

胎内に近い状態(=酩酊による自他未分化)を作ります。

これは一般には『幼児返り』といわれ、精神分析では『退行』といいます。

自我は苦痛や不安、ストレスと感じ現実に行き詰まると、

防衛機制を駆使して何とか現状の打開を目指します。

それはその人の人生初期の小児的行動様式を取ることになります。

苦痛や不安、ストレスができる限り無かった時代が、その人にとって小学生か、

5歳か、2歳か、胎児かによって戻る時が違います。

山口氏は胎児にまで退行しなけれならなかったとうことです。

胎児で止まらない人は前世まで持ち出しますが。

『未成熟』の一言です。


私達は、身体は時間と共にそれなりに成長して行きますが、

母親の適切な世話がなければ心は成長しません。


今回、酩酊状態で女子高生に無理やりキスをした、という事から考えます。

キスは、一つには鳥などが行う給餌行動からきているといわれています。

母鳥が子どもの鳥に口移しで餌を与えるこの給餌行動は、

親子の絆や愛情を深めるものと考えられます。

すると、山口氏は何らかの事情によって乳児期にお母さんのオッパイを

安心・安全の中で心地よく飲めなかったと推測されます。

安心して心地よく飲むためには、母が24時間体制でそばにいて

赤ちゃんの要求に応えられる環境が必要です。

その環境がなければ、いつもオッパイを飲みたい、欲しいに固着します。

大人になって母のオッパイを飲むわけにはいかないので、

アルコールに置き換えます。

お酒・アルコールはいい具合に、胎児の自他未分化な母との融合・一体感を

得られるので好都合です。

薬物も同じ理由で選ばれます。


これらは本人にとって無意識なので、何らかの治療をしなければ

お酒を飲み続けることになり、

また何か事件を起こすことになるでしょう。


この無意識を知って書き換え、成長を目指すのが精神分析です。


           ラカン精神科学研究所 セラピスト 登張豊実


埼玉県鴻巣市富士見町7-10   ℡090-7357-4540


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このページは、が2018年5月 4日 11:00に書いたブログ記事です。

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