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ラカン精神科学研究所では、毎月1回、月初めにメールマガジンを発行しています。

2020年5月1日、 ラカン精神科学研究所メールマガジン122号発行しました。

日々、クライアントの分析をする中で感じたことや、理論、自分の事を例にあげて書いています。


No,122今月のメルマガのテーマは、「安心と安全の心を作る母の養育」です。


人はあまりにも無力で、養育者(母)の世話を受けなければ

生きていけない存在として、この世に生を受けます。

...0~1.5歳、精神発達論でいう口唇期は

...食べる、寝る、排泄の処理、着替えなど身の回りを整えることなど、

世話や庇護を24時間母に頼り切っています。

...この安心と安全の養育環境の中で育つことが大切です。


ところが母が居なくなる、働きに行くなどでこの養育環境が

損なわれると、子どもは一挙に不安と恐怖に晒されてしまいます。

...養育者(母)が36ヶ月しっかり育てたなら、

不安と恐怖を子どもの心の中に形成することは避けられます。

しかし、反対に36ヶ月より早い時期に、養育・世話が無くなると

不安と恐怖を作り、これが後の心配性になります。


...人が生きていることを実感するのは、痛みを通してです。

身体の痛みがある時、その場所、部位が感じられます。

...身体は知覚の苦痛を通して生きている実感を持つ構造があります。

すると、生きている実感のない人、薄い人は、自ら痛みを作り出します。

リストカットなどはその典型です。

...養育者(母)の養育・庇護のもとに母子関係が安定している場合は、

安心と安全を学びます。

お母さんはいつも自分の側にいてくれ、要求に応えてくれるという

安心と安全の予測性が後の信頼になっていきます。

...不安と恐怖の心作り後に心配性なり、自ら苦痛を求めて生きるか、

安心と安全の心を作り、自他共に信頼して安定した心で生きていくかが、

生後間もない36ヶ月までの間にほぼ決まってしまいます。

(メルマガより一部抜粋)


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2020年4月1日、 ラカン精神科学研究所メールマガジン121号発行しました。

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No,120今月のメルマガのテーマは、「花粉症には受け入れがたい言葉がある」です。


初めに言葉、心ありき。

例えば身体の病気は、その症状が言葉の代わりになって

訴えていると捉えます。

痛みなどの症状の基にある言葉を分析によって明らかにし、

抑圧したその言葉を受け入れれば、症状は消えます。

...我が師、大澤氏は『病気は心がつくる』(論創社)の本として

世に出しました。


...本来、杉やヒノキ、その他植物の花粉は人体にとって無害です。

ところが鼻や目の開口部から花粉が半ば強制的に入って来る。

これに拒絶反応します。

...花粉症を発症した時に、何か出来事・現象があって、

そこに自分が受け入れがたい文字、

つまり自分がその出来事・現象を意味付けた言葉があります。

...花粉とともに拒絶した文字が、自分に受け入れなさいと向かって来る。

...しかし、その文字・言葉が何であるかは無意識であるため

自分にはわかりません。

しかし、分析によってその言葉を知り、受け入れれば、一瞬で鼻が通る

ということになります。

...嘔吐もまた、受け入れがたい事・言葉を吐き出す、

花粉症と似たメカニズムです。


...今年はインフルエンザが例年の半分ほどとききます。

人々の関心と認識が新型コロナウイルスの文字に集中しています。

...ここにも言葉・文字が大きく関わっています。

               (メルマガより一部抜粋)


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2020年1月1日、 ラカン精神科学研究所メールマガジン118号発行しました。

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No,118今月のメルマガのテーマは、「オールOKが快をもたらす」です。


我が師が提唱する『オールOK』子育て法を

子育てに悩むお母さん達に話します。

...母親は「自分はいつも我慢してきたのに、

なぜ子どもは『オールOK』されるのか」と、羨ましくなったり、

つい「ダメ」と言ってしまったり、怒ったりします。

...例えば免疫反応が特定の抗原に対して過剰に起こるアレルギー。

...このアレルギーを拒絶症といえます。

この拒絶症つまりオール拒絶を治すのは、全てを受容する『オールOK』です。

親が子どもの要請に禁止や否定・拒絶をすれば、アレルギーが子どもの皮膚に

身体に書き込まれ症状としてあらわれます。

『オールOK』すれば、満足、楽しい、喜び、快などの文字が

皮膚、身体に書き込まれます。

...快はお母さんの『オールOK』によって生まれます。

...しかし、親の禁止や否定・拒絶は、不快を身体に刻み、

死の欲動(タナトス)が作動し、自己破壊に向かいます。

...幸せになればなるほど、足元をすくわれるのではないかと

不安になったり、怖くなってしまいます。

快を感じることは危険になり、快が不快になり、

不快が快になる。

そうすると、快に浸り切ることができません。

(メルマガより一部抜粋)


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2019年11月1日、 ラカン精神科学研究所メールマガジン117号発行しました。

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No,117今月のメルマガのテーマは、「あおり運転と強迫神経症」です。


...『あおり運転』の元にある性格は、子ども時代によく聞いた

親の「早く、早く」の言葉からつくられます。

「早く、早く」は急き立てによる切迫感。

...母はいつも「早く、早く」とあおっていました。

...この切迫感は切迫流産にも繋がります。

...「早く!早く!」と急き立てられて、いつも追い立てられていると感じる、

この『切迫感』が強迫観念をつくります。

...強迫行為の代表的なものがきれい・汚いにこだわる、清潔恐怖症です。

手を洗ってもきれいになったと思えず、何度でも洗い続ける人がいます。

そして、鍵を閉めた・閉めないの確認強迫があります。

...「早く!早く!」と急き立てられる切迫感は、"早く"と"のろい"の対立です。

自分はのろいと思っている人には、いつも「早く」の声が聞こえています。

清潔恐怖症は、手を洗ってきれいになったと思っても、

「汚い」の声が聞こえます。

この声が自分の中で聞こえてやかましいが、振り払えない事が病理です。

また、きれい・汚い、閉めた・閉めないにこだわり、囚われて

無意味な思考・行為を繰り返し、やめたいけれどやめられない。

...強迫神経症の人達には"今ここに生きる"がありません。

いつも切迫感で追い立てられているために、"今"がなく、

"今を味わう"ことができません。

...「ねばならぬ」を捨て、

現実を認識できるように、自分が今していることを言葉にして

言いながら行動します。

...今、美味しいものを食べて、またはリラックスして、

好きなことに興じて、体が喜んでいると感じられる。

この体の喜びは心の喜びになります。

(メルマガより一部抜粋)


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2019年11月1日、 ラカン精神科学研究所メールマガジン116号発行しました。

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No,116今月のメルマガのテーマは、「人生を楽しむ」です。


心的防衛の中に"抑圧"、"投影"、"分割"があります。

例えば、わがままな自分は悪い自分だとして

出してはいけないので抑圧し、対社会的には適応します。

この抑圧された悪い自分(わがままな自分)を他者に投影して

その他者を批判したり嫌ったりします。

他者を見て、嫌いだ、引っかかる、気になる、批判攻撃するのは、

もともと自分の中にあった悪い自分です。

...わがままな悪い自分を受け入れることは苦痛なので、

内的世界でそれは自分ではないと自分から切り離します。

これが分割です。

...抑圧によって出よう出ようとしている悪い自己を抑えている状態は...

心的エネルギーの内圧が高いので、緊張状態が続きます。

頭痛・肩こり・目眩がし、高血圧になり、

睡眠時間を長くとるか、アルコールを飲まないと緊張がとれません。

...抑圧の緊張の中で生きていますが、本人にはわかりません。

それを外からみている分析家には、

わがままをしたいが抑圧しているクライアントの無意識が見えます。

...クライアントはわがままな人を忌み嫌ってきたので、

まさか自分がわがままをしたいとは思っていません。

しかし、"わがままな自分"を認めて受け入れれば、

抑圧する必要はなくなり、緊張もなくなります。

..."わがままな自分"を受け入れ、意識化されると

わがままをしなくなります。

...理性的に調整できます。

...抑圧のエネルギーが強いと、心的エネルギーは現実に楽しむなど

外に向かわなくなり、集中力がなくなり、現実の思考力や判断力に障害が起こり、

仕事や日常でのミスが多くなります。

現実意識が低下すると病気や事故に繋がり、危険です。

...一つ一つ意識化して自分のコントロール下におけば、

緊張や葛藤、心的エネルギーの浪費がなくなっていき

心身ともに軽やかになり、人生を楽しめるようになります。


(メルマガより一部抜粋)


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2019年10月1日、 ラカン精神科学研究所メールマガジン115号発行しました。

日々、クライアントの分析をする中で感じたことや、理論、自分の事を例にあげて書いています。


No,115今月のメルマガのテーマは、「自分を知って活かす」です。


精神分析では、部屋はその人の心、精神内界に例えられます。

...自分のある一部(一つの自我)を貶されたり否定されたりすると

自己の存在そのもの全てを貶され否定されたと思います。

...同じように、他者の嫌なある一部を見て、その人を嫌いになるのも"汎化"です。

これが『坊主憎けりゃ袈裟まで憎い』です。

...汎化する人は、個室のないワンルームに住んでいるようなものです。

...汎化しないためには、区切ること、

一つ一つ分化させた自我をつくり構造化することです。

それには、私が何者か、全ての心の部屋(自我)に名前をつけて、

機能を分化させること。

...マトリックスの三作目でしたか、映画の終わりの方で、

白いドアがいっぱいあってその部屋の鍵を持っている男の人がいます。

あの部屋一つ一つが人間の自我と同じで、

開けていない、使っていない部屋=自我がいくつもあります。

これが潜在能力です。

...過去に固着し、恨み・憎しみ、後悔など、コンプレックスにとらわれていると

せっかくある、自分の知らない、気づかない能力を

発揮することなく終わってしまいます。

...自分を知って、自分を活かす。それを精神分析は教えてくれます。

(メルマガより一部抜粋)


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2019年9月1日、 ラカン精神科学研究所メールマガジン114号発行しました。

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No,114今月のメルマガのテーマは、「甘え」です。


子育ての重要性と大変さを改めて思います。

...母が甘えたい、または甘えを抑圧しています。

そこへ子どもが甘えてくると、

母の甘えたいと子どもの甘えたいがぶつかります。

...子どもの甘えを受け入れることができず、「あなた(子ども)はいいよね、

私は母にそんなふうに甘えられなかった」と腹が立ってきます。

...くっついてきた子どもを払い除けたり、怒ったり

「後で」という言葉で排除してしまいます。

そして子どもはやがて、「甘えることは悪いこと」と意味づけて、

甘えられない人になります。

...子どもは本当にして欲しいことをしてもらえないと、心が満たされないので、

安定せず落ち着きがなく、ちょっとしたことですぐに怒ります。

...本当は母自身が甘えたいのに、それを我慢して子どもを甘えさせるのですから、

母親は甘えてくる子どもの欲望を叶えるために、自分を犠牲にしなければいけません。

...子どもの甘えを、親の甘えとぶつかる衝撃なく受けとめる事を

" 理解 "といいます。

...親自身も子ども時代に甘えたかった、大人になった今も甘えたい気持ちはあります。

...むしろ満たしたいのは母自身です。

この母の甘え・欲望を、子どもを通して得ようとする構造を"陽性転移"といいます。

...子どもと自分(母)を同じとみなせる同一視ができるかどうかが鍵になります。

同一視ができなければ、母は子どもに与えただけで空っぽになり、

「あなただけいいわね」と、羨望が生まれます。

...同一視は2~4歳の肛門期における母と子供の鏡像段階で学ぶことです。

こういった理論的理解も、子どもに対応する時には役に立ちます。

個人の精神分析とともに、精神分析理論を学ぶクライアントもいます

(メルマガより一部抜粋)


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2019年8月1日、 ラカン精神科学研究所メールマガジン113号発行しました。

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No,113今月のメルマガのテーマは、「コミュニケーション」です。


他者・対人とは私ではない、私とは別の人です。

...意見や考え方、価値観が違うのは当然です。

ですから、それらが違っても怒ったり、驚いたり、ガッカリすることはありません。

...寄る辺なき存在であり、養育者(母)の世話と庇護無しには

一時も生きられない無力な赤ちゃん時代に、母や家の都合で母にくっつけなかったら、

くっつきたい、そばに居たい欲望は満たされないまま大人になっても無意識に抑圧されて、

依然としてその人の中にあります。

すると他者が私と同一であって欲しいその欲望は、対人関係に現れます。

...特に母親は子どもと一体・同一であるかのような幻想を抱きやすく、

...母の考えや意見と違う子どもの言動に対して、腹を立てます。

...全ての他者・対人は自分の全てを知らない、同一ではない、という認識に立てば、

言わなくてもわかるだろうとか、思い込みをせず、曖昧に語ることなく、

正確に伝えようとします。

...思い込みと省略が誤解を生みます。

...他者とコミュニケーションする時、予め私をこうみて欲しい、こう受け取って欲しい、

このことに対してこう答えて欲しいという要求を持っています。

この自分の思わくと違った反応・答えがかえってくると、

カチンときたり、ガッカリしたりします。

...コミュニケーションの目的の一つは共感です。

...コミュニケーションの学習は家庭で母とそして父としていきます。

そして日常的に、母・父とのコミュニケーションのパターンが無意識に再生されます。

(メルマガより一部抜粋)


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2019年7月1日、 ラカン精神科学研究所メールマガジン112号発行しました。

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No,112今月のメルマガのテーマは、「川崎市登戸殺傷事件分析」です。


2019年5月28日朝、川崎市の登戸駅付近の路上で、私立カリタス小学校のスクールバスを待っていた小学生の児童や保護者らが、近づいてきた岩崎隆一容疑者に相次いで刺された。

この事件を精神分析の理論をもとに解説します。

...岩崎容疑者の父と母は彼が幼い時離婚した。

そして彼は一人残され、父方の叔父に預けられ育った。

...彼は母・父どちらからも見捨てられたことになる。

これは、まだ一人では生きていけない子どもにとって、

精神的死に等しい。

"眼差しを向けられない子は、自分の存在に気づいて欲しい。

彼は友達、人、犬にも石を投げる意地悪をしていた。


...こうして彼は完全に親から見捨てられ放棄され、

親にとって彼は不要のもの、ゴミ、廃棄物となった。

...親が子どもに背を向ける眼差しの拒絶が、子どもの怒りを生み、

犯罪の動機を作る。

精神的に殺された子は、後に自分が殺されたように

他者を殺める可能性が大きくなる。


...眼差しの喪失、信頼の喪失 から全ては始まった。

ということは、彼は眼差しと信頼があれば生まれ変われた。

しかし皮肉にも彼は亡くなってから注目(眼差し)を浴びることになった。

眼差しを受けるのは彼の中学時代の写真でしかない。


...彼は凶器として包丁を4本用意し、実際に使ったのは2本だった。

刃物(包丁)の象徴はペニス(ファルス)。

つまり彼は2度去勢されている。

...無力な自分は、いつか力のある自分として蘇りたい。

その力が、失われたペニスの代償である刃物に置き換えられる。

力の置き換えである刃物を実際に使うことで、

ファルスを持った強い人間として生まれ変わったと錯覚できる。


...このように精神分析の理論でみていけば、彼の行動・犯行は理解できます。

彼の人生のどこか、それもできれば早い時期に、

眼差しと信頼の回復ができたなら、

彼は事件を起こすことを避けられ、犠牲者を出すこともなかったのにと

残念に思います。


(メルマガより一部抜粋)


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No,111今月のメルマガのテーマは、「対人関係に悩む方々へ」です。


...対人関係はほぼ親子関係の再現になります。

つまり、親との関係が良好であれば、

対人関係も良好で悩むことはあまりないでしょう。

...思春期は、子どもの世界から大人の世界へシフトする時期です。

それまでは愛着や関心の対象は親が一番でしたが、

親よりも友人にその対象を移行していきます。

"親友"ができるということは

親よりも友人に移行することができたということです。

...欲しかったもの(親との良好な関係など)が得られなかった不満は

憎しみ・恨みとなり、親に釘付けになり、一歩も動けなくなる。

...安心と安全、受容性を持った親という最初の対象(他者)がいたなら、

その後の対人関係においても、他者に近づこうとします。

安心・安全とは、その対象が絶対に攻撃しないこと。

受容性とは何でも受け入れオールOKし、否定しないこと。

...安心、安全、受容性は、その対象に向かっていきたいという欲動をつくります。

それは何もなく、動かなかった人に、

他者(対象)に向かうエネルギーをつくりだします。

この対象の牽引力を"愛着"といいます。

...この母との関係で学んだ"愛着"が

後に友達や異性にシフトしていくことになります。

すなわち、子どもの対人関係や人生を楽しむ基礎は

母が握っているということです。

現実には安心、安全、受容性を持った母がまずいないので、

人は悩み、病んでいきますが、

そこで要請されるのが精神分析であると考えます。

安心、安全、受容性を兼ね備えた分析場面で、

心を開いて何でも話せることから始まります。

(メルマガより一部抜粋)


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