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ご挨拶 今回は2本だて

編集部A こんにちは。月刊 精神分析編集部Aでございます。今号は2本立てでございます。「①引きこもり」「②不登校少年」がテーマです。

先日、youtubeで「20年間引きこもり 息子におびえる父母」と言う動画を発見しました。内容は..①ある建設会社の社長さんの息子が中学校1年生で引きこもりになり以来20年間も自宅母屋を縄張りにして生活しているとの事。自分が気に入らない事があると暴力を振るったり、家財道具を壊したり...ご両親はとうとう経営していた建設会社を廃業するにまで追い込まれている...との事でした。「引きこもりは」社会問題として取り扱われ、最近では、仕事の躓きから三十代、四十代で引きこもってしまう社会人が増えているとの話もききます。

次の話題は②サイト「不登校少年」の紹介です。もう30年前のテレビドラマ「3年B組金八先生」からつながる点と線。偶然見つけたサイトの内容に興味深々...不登校って30年前からあったんです。思い出しました。

ラカン精神科学研究所でも、既刊で「不登校・ひきこもりに悩む方々へ 」のサイトを開設しておりますが、今回、更に具体例を元に分析家の先生と深く考察したいと思います。次項で先生を紹介します。

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登場人物 プロフール

今号の登場人物のプロフールは以下のとおりです。

惟能創理(いのうそうり)
日本初のインテグレーター(精神分析家)
宣照真理・立木歩実・編集部Aのスーパーバイザー 。
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宣照真理近影
宣照真理(せんしょうまり)
精神分析家。ラカン精神科学研究所(滋賀県大津市)主宰。1958(S.33)年4月22日生まれ。
出身:滋賀県大津市。二女の母。
神戸親和女子大学児童教育学科(兵庫県神戸市)卒業。
会社勤務の後、結婚し専業主婦になる。
二女の子育てに悩み惟能創理先生の精神分析治療を受ける。
インテグレーター(精神分析家)養成講座を受講の後、独立開業。
現在、新進気鋭の分析家として、引きこもり不登校の子供を持つ母親を全力で支援している。
同研究所は「京都府ひきこもり支援情報ポータルサイト」の支援団体として登録。
連絡先:lacan.msl☆gmail.com(☆を@に変えてメール送信願います。スパム対策)
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立木歩実近影
立木歩実(たちきあゆみ)
精神分析家。東京精神療法研究所(神奈川県海老名市)主宰。
1954(S.29)年10月10日生まれ。
出身:神奈川県海老名市。二女の母。
尚美音楽専門学校ピアノ学科(東京都文京区)
(現:尚美学園大学 埼玉県川越市)卒業。
ピアノ教師をしながら結婚。
夫のうつ病に悩み惟能創理先生の精神分析治療を受ける。
インテグレーター(精神分析家)養成講座を受講の後、独立開業。
現在、新進気鋭の分析家として、東京首都圏を中心に母親代行業を精力的に展開。
連絡先:tokyo.mtl☆gmail.com(☆を@に変えてメール送信願います。スパム対策)
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編集部A(へんしゅうぶえー)
月刊精神分析(げっかんせいしんぶんせき)編集部員。
1963(S.38)年3月12日生まれ
出身:福岡県福岡市。
コンピューター会社のシステムエンジニア。食品工場の生産管理業務に従事。
飲食店の経営を経た後、月刊精神分析編集部。
ひょんな切っ掛けから「精神分析」の世界を知り、約三年半色々な書籍を読み漁る。
「月刊精神分析」の編集に関わりながら、惟能創理先生のセラピーを受けている。
lacan.msl☆gmail.com(☆を@に変えてメール送信願います。スパム対策)

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①20年間引きこもり息子におびえる父母


Youyube 20年間引きこもり 息子におびえる父母(約11分)

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精神分析的視点で考察

編集部A 改めまして、こんにちは月刊 精神分析 編集部Aでございます。今回、youtubeで発見した、このビデオですが私の考えを述べさせて頂ます。
編集部A 今回の事例の現在32歳の息子さんを、仮にA君とします。

最初に大前提の話をします。私たちは、この動画の中から読み取れる「事実」と、「事実」から推測できる事「想像」と、両方で考察します。ですから、以下の考察内容には「事実」と「想像」が入っている事をお許し下さい。

編集部A まず、引きこもりが始まったのは、A君が中学校1年生の頃から。引きこもったきっかけは不明となっています。これからは、私の推測ですが、まず、A君を引きこまらせた何かが存在します。この部分はA君の養育史、家庭環境が大きく影響を及ぼします。

【A君の育った環境や...養育史は...】

A君は、家族が経営する地元では名の通っている○○建設会社株式会社(最盛期:従業員50名)の社長の息子として生まれました。動画中にA君の兄弟姉妹の話が出てきませんので、多分A君は一人っ子なのでしょう。建設会社の従業員や近所の人達は、A君に対して「社長のおぼっちゃん」として接していた筈。そして、両親は社会的な地位もありA君を対外的な面を意識し厳しく育てた筈。また、親から子へ、子から孫へ事業を継承させる事も考え、期待も大きかった筈。という...筈を前提に考えると。

だった筈...にも関わらず、A君の内面は、ひょっとしたら「おぼっちゃん扱いされる事」「両親の立場の尊重」「家業の継承」等は望んでいなかったのではないか?と想像できます。思春期を迎えたA君の中で「俺は、親の思う通りに生きないぞ...」と言う抵抗が生じます。

編集部A 引きこもったA君は、祖母(母の母)、実母に家庭内暴力を働き、母屋から追い出します。祖母は父が新築した別棟へ、実母もプレハブの別棟へ。かろうじて実父は母屋の二階に残っている状態です。これは、A君が家族を信じておらず、簡単に言えば「話しても理解してもらえない」と思っていると言うことです。家庭内暴力は、子どもが成長し、親の背丈を超える頃に、子どもから親への暴力が始まるのは、よく見受けられる事です。家具を壊すのは...怒りの発散です。ご両親に対してきつい言い方になりますが、A君の幼児期からの親子関係は良好でしたでしょうか?

A君は母屋を占拠し、他者の立ち入りを封鎖し、家具に怒りをブチマケながら、バリケードをはりました。自我が確立していない彼は必死で限られた空間の中で独立戦争(ゲリラ戦)を始めたのです。

宣照真理 精神分析で問題にするのは養育史です。ひきこもりが始まったのは中学1年の時ですが、問題は生まれてからそれまで、彼がどのように育てられたかです。残念ながら、ご両親としては息子さんのため、良かれと思ってしたことが、息子さんにとって過剰であったり、足りなかったり満足のいく対応ではなかったと思います。一方的で相互性がないと不満や攻撃性が蓄積され、思春期に一気にそれらが表現されます。そうすることでA君は、何とか自分の存在を保とうとした。逆に言えばそうしなければ、彼は自分を乗っとらると思ったのではないかと思いました。部屋はその人の精神内界を表しますから、それくらいご両親は彼の心の中にズカズカと踏み込むことがあったのかもしれません。全て原因あっての結果です。彼は母屋を占領し、好き勝手にしているように見えるでしょうが、そうしなければならない彼の心の闇、辛さもまたあると思います。
編集部A 次に、人間として最初の人間関係である【母との関係】をみていきます。

①母の手料理には手を付けない=これは、「食=母」でありますから明確に母の愛の拒否であります。次に②食事がないと怒鳴り散らす=A君は本当は自分に構って欲しいので「自分の存在を忘れるな」と言うサインで、食事が用意していないと怒鳴り散らす訳です。①と②からAくんは母への「愛と憎しみ」を表現していると言えます。まさしく「愛と憎しみ」を表現しているのです。

宣照真理 ほとんど母親が作った食事には手を付けないが、食事の用意がしていないと怒鳴る、というところにA君の心の有り様が垣間見られます。母は拒むが、自分に関心は向け続け関われというメッセージです。自分を受け入れなかった、認めなかった母親を今度はA君が拒んでいる(母親の作った食事に手を付けない)。しかし基本的に子どもは母親を求めるものですから、自分から拒みはするが、母親の自分を見捨てるような行為(食事を作らない)には怒鳴るのです。一般的には矛盾した行為のように見えるでしょうが、その言動には隠されたメッセージやその人さえ気づいていない無意識があります。
編集部A 次にA君の行動を分析します。
【自分で車を運転してコンビニへ買い物にいく】 A君は、自分で車を運転してコンビニに買い物に行っています。よって、彼は自己喪失をしているような精神疾患ではありません。精神的には健康です。運動能力、判断能力も認められます。心身喪失状態とは認められません。

【買い物をして貰ったレシートはきちんと揃えている】 几帳面な一面が垣間見られます。父親の口からは神経症的と言う言葉がでていましたが...

【自己評価】 A君は実父に「俺は不登校はしたが、俺は引きこもりではない」と語っているそうです。確かに、自分でコンビニに買い物に言っているのですから、A君の自己評価は当たっています。きっとA君は、心の中で「俺は病気で引きこもっているのではない!」と主張したいのだろう。彼のプライドの表れと受け取っていいと思います。

編集部A 次にテレビ取材が行われている時の彼の態度から彼の心の中を考察します。

【取材されている気配を感じた時の両親への態度】 坦々麺を出前させる。カーステレオを大音響で鳴らして取材を妨害する。...自分の存在の誇示。A君は頭がいいので、テレビの取材カメラの前で暴れたりはしない。カーステレオを大音響を鳴らす事によって、自分の存在を知らしめようとしている。言ってみれば自我が育つ前の幼稚な人間の行動だとみてとれます。

宣照真理 言葉で「取材をやめろ」、「なんでテレビが撮っているんだ」等と言えばいいのに、カーステレオを大音響を鳴らす事でしか自分の意志を表現出来ない。A君は言葉が通じないと思っているのかもしれません。自分の言った言葉をまず親が正確に受け取るから、自分の言葉の信憑性を得られるのです。しかし、自分の発した言葉に対して否定や拒否、取り違えがあると、言葉を話しても無駄な事を学習していまします。ですから、気に入らないと暴れるという行為にもなります。何がどうで気に入らないのかを言葉で伝え理解されるなら、わざわざ暴れることはないのですから。育ってくる過程で、自分の発した言葉を言葉通り受け取り理解され、同意される事が少なかったのではないかと思います。
編集部A 
【御両親は、子どもの為に、家業を廃業を決意したと言っているが...】 もし、A君が会社を継承する事によって母屋を占拠してレジスタントになったのだとしたら、この家庭内戦争は「A君が勝利した」と言わなくてはならない。そう言う意味においては、A君の両親は「会社があるから、会社からお金が出るからA君のひきこもりを許している。だから会社を廃業したい」と仰ていたが、それは違うを思います。子どもは、家が裕福だから引きこもっているのでしょうか?親の人生と、子どもの人生は別物だと思います。
編集部A 現在の対応を考察します。 

【母親が言うところの子どもへの対応法の選択肢】 ①覚悟を決めてこのまま飼い殺し ②親が子どもから離れる。①か②か?20年も苦悩の日々を送って来た故に究極の選択をしてる様に思えますが、第三の選択肢③子どもに本当の意味での関心を向ける...と言う選択肢があるのではないのでしょうか?

宣照真理 お母さんが言った「飼い殺しか、親が離れるか」という言葉。どちらにしても私には息子を見捨てる言葉に聞こえます。どうして息子がこうなたのか、どう対応すればわからないお母さんはこう思うしかないのだろうとは思うのですが、あたたかさが感じられないのです。すると、このお母さん自身がそのまた親にどう育てられたかが問題です。このお母さんがあたたかく受け入れられ、認められることが少なかったのではないか。そうだとすると、息子を受け入れ認めることは出来ないのは当然です。母親が自分を見つめ、自分と親との関係などを正しく理解していくと、子どもの事も理解出来るようになり、子どもに対する言動、対応が変わっていきます。そのために精神分析があります。
編集部A 問題解決の為に...

引きこもってしまったA君は、車を運転して買い物にいける行動力、判断力、知力を持っており、生活能力がないわけではない。

きっかけは些細な事であるが、多くの引きこもりの共通するのは...自己肯定感が希薄。自我が育っていない。健康な自己愛、自己肯定感、自信、誇り(プライド)が持てていない。親の敷いたレールを走ると主体性は育たない。主体性の欠如。自我が育っていないと。順風満帆の様にみえて意外と脆い。

自我が育てば、自信と自己肯定感をもち、何を言われても自分はこうだと自己主張し、言い返せる自我もできる。

お母さんには言いにくいのですが...

なぜこうなってしまったのか。その大元はどうしても母との関係に遡る。人は育ってくる中で、最初の対象である母と関わり、人間関係の基礎を学習する。このときの関わり方がその人のその後の人間関係を決定付けるといっても過言ではない。もちろんその後、父の存在も影響してくるが...。

自信を持てずに傷ついた子どもたちが行き着く先は、もう何も言わないこと、何もしないことである。そうすれば、もう文句を言われることも、非難されることもない。何もしなければ失敗することもなく、失敗を責められることはない。学校へ行く自信も、働く自信も待てなくなったA君。本来、自分の未来は自分で想い描き、自らの手で掴み取るもの。A君はそれを他者に依存しなければならないほど傷ついている。

30歳になっても、40歳になっても、育ててないものは育たない。

立木歩実 私の方からA君がひきこもりを脱する為の具体的な方法論を説きます。まず、A君の自我(ここでは心、精神と置き換えてもいいと思います)を育てる必要があります。更に、お母さんを母として育てる必要があります。動画を観ていて感じるのは、子どもに対する接し方が適切ではありません。子どもは、食べて、寝せて、着させて、学校に通わさせば育つものではありません。

もし、私にセラピーの依頼があればお母さんとA君を同時に懇切丁寧にご指導申し上げます。

まず、親子の信頼関係を構築します。お母さんには別棟のプレハブから母屋に戻ってきて頂きます。A君が暴力を振るうとの事ですが、お母さんを守るのはお父さんの役目です。子どもさんも訳も無く暴力を振るう事はしません。何故暴力を振るうのか?何に怒って家財道具を破壊するのか理解しましょう。

少なくとも、子供さんが暴力を振るったり、家財道具を壊したりする様な「怒り」を抱えている事は事実で、親が子どもの不満を解ってない事自体おかしな事です。もし「A君が話さないので分からない」とおっしゃるのならば、なぜA君は言葉によるコミュニケーションをしなくなったのでしょうか?20年前、引きこもる以前のA君と親御さんとの関係は良好な状態であたのでしょうか?何でも、話し合える親子関係だったのでしょうか?最初の躓(つまず)きはそこにあります。

そして、親子関係を再構築する上で、スタート時には、お母さんからA君に目をみて「今まで、分かってあげてなくて、ごめんなさい」と言う謝罪の言葉が必要です。例えA君が「何をいまさら!」と罵声を吐かれてもいいのです。総てはそこから始まります。

次に大切なのは、お母さんとA君が切に「幸福になりたい」と強く望む事です。動画を観て感じるのは、お母さんがすでに「飼い殺し」か「親が離れる」か...と諦めておられます。母親から見放されて喜ぶ子どもはいません。私は、お母さんもA君も「絶対幸福になれる。諦めないで!」と励まし続けます。

ある心理学者による母なるものの定義は、「積極的、献身的で思慮深く、かつ連綿とした優しさとでもいうべき風土の中で、相手に向けられた配慮全体と称すべきものである。知性と優しさと一貫性、そして何でも抱きとめてくれる配慮性・思いやりをもった神様とでもいうべき母に育てられるのが普通であり、これが当たり前である。この中でしか人間は生きられないのであるが、現実にはかなり厳しい状況の中で我々は育っている。本来与えられるべき母の愛情と母性による養育が剥奪されたとき、子どもの心と体はその機能に障害を負い、その後の人生を破滅へと導いてしまう。」...とあります。

母が子どもになすべき事は、子どもの自我を認める事、子どもの自己肯定感をつくる事です。まず母親に何でも受け入れてもらい、母と子の間に信頼関係を築く事。そこに、「承認」と「肯定」が生まれ、子どもの自己愛を育てる基本となります。と同時に、子どもは主体性を持ち、自分で物事を判断できるようになります。自我が育てば、子どもは自ら動き出します。

20年前、ご両親はA君がしたい事にストップをかけ「あれしちゃダメダメ、これもダメ」と言ってしまいませんでしたか?親は子どもが自分の枠の中からはみだす事を許しません。自分の枠の中で子どもを育てようとします。子どもを親の敷いたレールの上を行かせようとします。逆に子どもは、自分の可能性を追求して、どんどん枠からはみ出そうとします。A君の主体性を抑えつけてしまったのは...。A君は頑張って20年間も引きこもったのです。凄いエネルギーを持っています(マイナスの方向を向いてますが)。後は、このエネルギーの方向をプラス方向に持っていけばいいのです。あ母さんもA君との付き合い方を知らなさ過ぎます。頑張って勉強されたらいいと思います。

編集部A 先生ありがとうございます。
 

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②不登校少年(サイト紹介)

みなさんは3年B組金八先生を覚えていますか?今で言えば「ゴクセン」「ヤンクミ」いわゆる学園テレビドラマです。学校を舞台に先生と生徒が繰り広げる騒動を描く番組です。私がリアルで見ていた時は1980年ですから、もう30年前です。シリーズには先生役で武田鉄矢(坂本金八役)さん、生徒役で杉田かおる、三原じゅん子、沖田浩之など...その他ジャニーズ系のタレントが数多く出演していました(敬称略)。

当時、私は高校生、校内暴力など荒れる学校が社会問題になっていた時期でもありました。そんな中、私の印象に残っている回があります。第2シリーズ 1話 「心を病む子供達(その1)」1980年10月3日放送分です。番組の設定で、舞台は東京の荒川近くの桜中学校の筈が、この第2シリーズの記念すべき第1話、舞台は福岡であります。簡単にストーリーを説明すると。
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3年B組を担当する坂本金八(武田鉄矢)のもとに、一本の電話が入る。福岡の若杉病院に入院する世田谷一中時代の教え子、斉村高男(高野浩之)が金八と面会したいと言っているというのであった。金八は斉村の担任ではなく、国語の授業を受け持ったにすぎなかったが、斎村は金八の言った一言を心の支えに病気と闘っているのだという。金八はその言葉を思い出せなかったが、取るものもとりあえず福岡へ向かう。(編集部注:蛇足ですが、高野浩之さんは超人バロム1の白鳥健太郎役の俳優さんです。覚えているかな?バロムクロス!)

若杉病院には思春期内科があった。国立大学付属高校へ進学したが壁にぶち当たった斉村は思春期心身症を患って監禁療法を受けており、また同様の子供たちが大勢治療を受けているのだった。この状況を目の当たりにした金八は衝撃を受け、「いとおしい3年B組からこんなかわいそうな子どもを一人でも出すような真似は絶対にしない」と決意する。
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この回に登場する「若杉病院」は実在の病院です(脚本:小山内美江子)。また、劇中で主治医が金八先生に訴えた内容はこんな感じでした。

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「先生、この病院には行きたくても学校に行けない子どもが沢山います。彼らは体の不調を訴えこの病院にやって来ます。ところが「私が無理して学校に行く必要はないんだよ」と諭すと、たちどころにその症状は消えてしまうんです。一体、どう言う事なんでしょうか?」

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この訴えをする医師もモデルになった先生がおられます。日本で最初に思春期心療内科を開設された森崇先生です。現在は、北九州津屋崎病院で青春期内科の主治医として勤務されています(現在、若杉病院には思春期内科はありません)。

ネット上で、情報を集めていく過程で偶然興味深いブログサイトを発見しました。「不登校少年」です。

ブログの内容は、42歳の男性(KENPA氏)が記したもので「彼は子どもの不登校に悩む父親」であると同時に「彼本人も中学校時代、原因不明の腹痛で数カ月不登校を経験し、若杉病院に入院し森先生の診察を受けた事がある」と綴っておられます。

「一体、不登校とは何なのだろう?」と考え種々の情報を入手し分析するのですが、なかなか理論だてて不登校を分析し、対処方法を明確に開示したサイトがありません。しかしこの「不登校少年」は、KENPA氏自身が30年前の中学校時代の細かい描写まで入院記としてしたためられております。彼が彼自身の不登校を分析した文書を少しだけ引用すると。
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僕は27年前になぜ不登校になったのか?敢えてこの問題を分析してみようと思う。

前述したように、「不登校解決」を「その人が学校へ行けるようになること」と捉えるのであれば、必要なのは「学校へもう一度いけるようになるきっかけ」であり、不登校の原因の究明ではない。

ただ、この作業をすることで、それが誰かの役に立つのであれば、意味があることだと思っている。

『当時の僕に、不登校になる条件はそろっていた』

自分がなぜ不登校になったのか?を考えた時に、今でも、自分でも、明確な原因はわからない。ただいえることは、僕にとってその時、「不登校になる条件はそろっていた」ということだ。その条件とは、

①小さい時から甘やかされて育ち、自分の言葉で自分の意思を伝えて、友達関係を作ることが、不得意だった。

②小学校時代に陸上競技で活躍し、それが自分のアイデンティティになっていたが、中学2年で骨折して陸上を辞め、それを失っていた。プライドの高い僕にとって、それはダメージだった。

③当時、本音でつき合える友達がいなくて、自分の弱さが人に知れる事を、とても恐れていた。

④中学が荒れ始め、自分にとってあまり楽しい場所ではなくなっていた。

⑤中学校へいかなければならない、という強い目的意識がなかった。

当時の僕の不登校は、一言でいうと、『いやなことから逃げる事』だった。

この目的を達成する為に、無意識に体は、『腹痛』を起こしていたと思う。

宣照真理 不登校児は、実際に朝学校に行かなければいけない時間になると、発熱したり、腹痛・頭痛がすることがあります。体調不良を訴え、親に「今日は学校お休みしなさい」と言われたとたん、身体症状が消えます。これは、言葉で親に「学校に行きたくない」と言っても聞き入れられないために、身体症状で訴えるしかないのです。ここでも言葉が通じないということがあります。子どもはどうせ親に言っても駄目だ、無駄だと言う事を学習してきていますから、体で表現するしかないのです。

甘やかされて育ちということは、過保護・過干渉であったということでしょう。無視や放ったらかし否定と同様に子どもに言われないことまで勝手にやってしまうのも適切さに欠け、子どもにとっては押し付けられ攻撃されたと同じことになります。だから、子どもに言われた通りに応える事が大事なのです。自分から言わなくても親が過剰にやってしまうと、自分で考えなくてもよく、意志も自主性も育たない。親との関係ではそれでいけても、友達は親のようにはやってくれませんから、本来あるべき人間関係を築く事は難しいと思います。

かくある現実の自分とかくありたい理想的自分の一致がアイデンティティになります。ある程度のプライドは必要ですが、プライドが高いとは、自己愛と理想的自己イメージが膨らんで、現実の自分とのギャップが大きいために努力をして自分の理想に向かえない。また自分の弱さを防衛するために、例えば自分はすごいんだと思います。しかし現実に挫折すると、すごいと思っている自分が維持出来ず挫折した自分を認められず、簡単に撤退してしまいます。それらがKENPA氏が不登校になる条件で言っている②③のことです。

以上をまとめるとこういうことになる。

『当時の僕には、学校へ行きたくなくなる条件がたくさんあり、同時に学校へ行きたい、行かなければならない、という条件がなかった。僕は学校へいかないという選択をし、体はそれに応えるかのように、症状を出した。』

ただ、ここで注意していただきたいのは、

このような状態にある子供に対して、『甘えるな』『仮病だろ』『とくかく学校へいけ』、と詰め寄ることは、何の解決にもならないし、状況を悪くするだけ、という事だ。

不登校で悩んでいる子供は、意識的に「ずる」をしているのではないからだ。

ここで解決のために必要なのは、まずは『この子の状態を受け入れること』、そして『学校へいくきっかけ』である。

僕が『なぜ学校へ行けるようになったのか?』の自己分析は、次の記事で紹介します。
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いみじくもKENPA氏が文中で「無意識」と言う言葉を使われています。本人が意識していない「無意識」がそうさせたのです。やはり、ここでも「無意識を意識化する」と言う「精神分析」の有用性にスポットが当たります。KENPA氏の「不登校少年」是非、ご覧になって下さい。

この文章を書くにあたってYoutubeで3年B組金八先生の動画を見返しました。なぜ、30年前、社会現象を巻き起こす程、金八先生が注目されたのか?それは、いつの日、いつの時でも常に「生徒の気持ち」と「生徒の未来」を最優先に考える「金八先生」の姿の中に世間は「真の母性や父性」をみたからではないでしょうか?「贈る言葉♪」を聴きながら今そんなふうに考えます。当時、中学生役をした生徒たちは、今や子を持つ父親母親です。時代は「金八先生」から「ヤンクミ」ですが、「ごくせん」劇中で「母性」「父性」は語られているのでしょうか?(了)

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おわりに

編集部A 今回は2本立てでお送りしました。月刊精神分析 如何でしたでしょうか?「引きこもり」「不登校」の二本立てでお送りしました。

ご意見ご感想は

lacan.msl☆gmail.com(☆を@に変えてメール送信願います。スパム対策)でお待ち申し上げております。月刊精神分析 編集部A。

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 精神分析(セラピー)を受け、インテグレーター(精神分析家)を目指し理論を学んだ人たちが、東北・関東・関西を中心に実際にインテグレーターとして活動しています。  夏には、那須で恒例の「分析サミット」が開かれ、症例報告・研究などの研修会も行っています。  私たちインテグレーターを紹介します。(敬称略)  メールに関して、☆を@に変換したメールアドレスにメール送信願います(スパムメール対策)

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資:佐藤さんの親の会サイトへのコメント紹介

私は、この動画で紹介されているご両親が立ち上げた「ひきこもりの親の会のホームページ」を見つけて、中を参照した。中に「Youtubeの動画をみました」と前おきして綴ってあるコメントが数件ありました。

すいません。
これって、引きこもりとかのサイトですよね。
意味のないことを書き込み必要はあるんでしょうか?
先ほどテレビを見て書き込みさせていただきます。
そのような、引きこもりに対して処置などせずに放置したらよろしくては?
社会で生きていけないのであれば、死んでもいいんじゃないですか?
失敬。
投稿 両儀 | 2008.12.25 17:58


私は『食物アレルギー』の診療を38年続けてきた医師です。この38年間アレルギーが増加し、食物アレルギーも増加しています。同時に精神疾患、登校拒否、引きこもり、摂食障害なども増加を続け、そのほかに原因不明の疾患症状が多くなっています。
『食物アレルギー』の治療は原因食物を食べないようにする『除去食治療』です。いろいろな原因不明の症状や疾患が『除去食治療』で改善することを多数経験しています。その中にはうつ病や統合失調症、リウマチ、線維筋痛症などがありますが、最近うつ病で5年間閉じこもっていた60歳の女性例がありました。除去食治療で4週間後には閉じこもりがなくなり、ご主人が殺されるのではないかと恐怖を感じたほどの怖い顔つきも正常化しました。合わない食物を食べると暴力的になったり、錯乱状態になる例も少なからずありますが、みな治療で改善しています。
母親とその子どもたちは殆どのの場合同じ食物にアレルギーとなっていて、ほぼ同時に何らかの症状を呈しているものですから、本人の診察が出来なくても母親のアレルギー食物を診断すれば、子の除去食治療が可能です。
食物の適不適はO(オー)-リングテス(ORT)で判定可能です。ORTの発明者である大村恵昭博士が「オーリングテストスーパーヘルスレッスン」という本を主婦と生活社から出しています。この本を参考にご主人が奥さんにORTを行って、合わない食物を探し出し、その食物を閉じこもりの息子さんに与えないようにするなら、息子さんの精神状態に変化が起こる可能性があります。
私の経験では、精神状態に最も影響する食物は米とみづであり、同じイネ科の小麦、キビ砂糖も問題になることが少なくありません。もちろんその他の食物が係わっていることがありますが、週に2回以上食べている食物に注意してください。もし疑問があるよっでしたら連絡頂ければお答えします。
投稿 河野 泉 | 2008.12.25 18:30


自分なりの意見をかんがえてみました
息子さんのことで考えを申し上げます
①息子に内緒で引越しをし、強制自立をさせる
②危険をかえりみず、一回親二人でバシッといいそれでもだめなら警察に相談
テレビをみました
見てて耐え切れません・・・・
がんばってください
投稿 馬場 | 2009.03.29 23:56


テレビを見ました
心療内科の先生が仰っていましたが、引きこもりの人には軽度発達障害、とりわけアスペルガー症候群が多いらしいです。
社会性が未熟で、物を壊したり家庭内暴力を起こす、細かい事にこだわりがあるというのは、アスペルガー症候群の凶暴性と関係があります。
テレビの息子さんも発達障害に詳しい専門機関で検査をされてはいかがでしょうか。
投稿 si | 2009.04.19 05:50


悲しい事だが・・親にも限界有るとyoutube見てて感じました。支払う親の甘さ、会社、不渡りで倒産とお金無いから...自分で生活させる、無理と思うけど、強度の鬱病・精神病と思いました。発作出たときは言葉も通じない事態に成るので・・大切な自分の人生を守らないと感じました、残念と思うけど...。
投稿 けん | 2009.05.24 15:09


youtube見たけど、息子から離れるか飼い殺しなんてコメントがやたら嬉しそうに聞こえるけど?そもそも息子と全然向き合ってないじゃないか!不登校になった原因もはっきり言ってないし。こんなHP作って同じ境遇同士で傷の舐めあいしても何の解決にもならん。長田塾にぶち込む方がまだいいんじゃない。まあ残念だがこのクズ外道息子はもう一生このままだね。親が死んだらどうなるんだろう?くれぐれも社会へ迷惑掛けないでくれよ。
投稿 いれたろう | 2009.06.29 20:57


Youtube見ました。
個人的に思ったんですけど
おかしいと思いました。
私はまだ子供だから
親の気持ちがわからないかもしれないけど
そのひきこもりの息子さんの両親も
直さなきゃいけない所があるんじゃないかなと思います。
だっておかしくないですか?
確かに、それぞれの家ごとの考え方は
違ってあたりまえだと思うし、家ごとに違った考え方があると思います。
でも、息子さんを立ち直らせたいと思うなら、いつまでも世話なんかするべきじゃないと思います。
親がいつまでも世話してるから
自立しないんだと思います。
あと、息子さんは何かつらい事があって
ひきこもりになったのかもしれないけど
もう大人なんだし
親に甘えすぎだしわがままだと思いました。
気に入らない事があるとすぐ物にあたったり
出前を頼むのも親にまかせて
自分では何もやらない。
出前を頼むのなんか小学生でも
出来る事だと思います。
いい加減、自分の事が自分で出来ないのは恥ずかしいと思わないのかな、と思いました。
それと、いくら親が息子を立ち直らせようとしても、息子さん本人がその気がないのなら意味がないと思います。
今、親が息子さんにお金をあげていて
両親が亡くなったら
だれがお金を用意するんですか?
息子さんは働いてないんだし
何処にもお金なんてないですよね。
そのとき息子さんはどうするのかなあと思います。
最後に、息子さんを立ち直らせるなら
自分の事は自分で出来るような環境を作ってあげればいいんじゃないかな、と思いました。
中学生が生意気にすみません。
息子さんが1日も早く
立ち直ればいいなと思います。
頑張って下さい。
文章長いのに最後まで読んで下さって
ありがとうございました。
投稿 中学生です | 2009.07.24 12:59


どうみても甘やかしすぎです。
投稿 NEET | 2009.08.20 10:32


大人のひきこもりなんてほっとけば良いでしょう。
暴力を振るわれるのなら、暴力沙汰にして
警察に捕まえてもらってみても良いです。
「息子さんの引きこもりをサポートしてどうするのですか?」
あなたたちがまずやるべきことは
息子さんと話をすることです。
もしくは完全に突き放しほっておくです。
機嫌を伺うことではありません。
極端な話、引きこもることが
息子さんの職業であるなら
生活の糧を引きこもることで
得ている状態。
雇い主はあなたたちということになります。
偉そうなことを言いましたが
息子さんが独立できることを願っています。
投稿 同情はしません | 2009.08.25 22:29


You Tubeより、昨年の放送を拝見しました。
子供1人、20歳まで育てるって本当に大変なことだと思うのに、こんな問題が生じてしまって、本当にお辛いでしょうね。
私も数年前までは引きこもり、モノに当たり散らし、親への暴言を繰り返してきました。
私の場合は親への暴力こそなかったものの、いつも酒乱状態でしたし、暴飲暴食をいつも親や周りのせいにして、そのための酒や食料を買うお金を親にせびってきました。
この親不孝は5年くらい続きましたしが、27歳の時に立ち直り社会復帰できました。今は32歳です。
人格障害やアルコール依存症などの精神疾患であるため通院中でもあります。
なぜ私が立ち直ることができたか。
母が毎日毎日、私に何をされてもめげずに、私の心とちゃんと向き合ってくれたからだと思います。
甘やかす、言いなりになるということではありませんよ。
本当に感謝しています。
私がしてしまった罪は大きく、毎日が償いの日々だと自分に言い聞かせています。
放送の最後にお母さんがおっしゃられていた言葉。
「答えは二つしかない。
飼い殺すか親から離れていくか」
その選択肢に「向き合う」という気持ちがなくて残念だと思いました。
私は「親から離れた」結果がこうなったと思います。
「きっかけが分からない」...
悲しいです。
どうしてこんなになる前に、彼の心の奥を知ってあげることができませんでしたか。
本当の心で包んであげることはできませんでしたか。
息子さんがしてる、スピーカーの音量を最大にして邪魔してる...いたずら...
私には息子さんの声に出来ない、悲しい叫びとしか思えなくて、本当に悲しくなりました。
ご家族がちゃんと向かい合える日を祈っています。
投稿 私も同じでした | 2009.09.15 15:04


20代です。親がいるのに道がみつかりません。
夢がでてきません。
やりたいこともありません最近パソコンから一年くらい離れています。今日でちょうど久々のネットです。僕は夜独り言をいって大爆笑する病気をもっています。
おかしいですけどふつうなんです。
もうおしまいかもしれません。がんばってください
投稿 るぱんさんせい | 2009.09.25 18:44


大変めぐまれてる 息子さんと思います
又一緒に会社を再開できたらいいのにと思いました
条件が整っていながら どうしてうごかないのでしょう
投稿 まこと | 2009.10.27 21:09


初めまして、youtubeで動画を観て検索して辿り着きました。
私自身、引き篭もりと社会生活を繰り返してきているのと
子供の頃に歴史を好きになり
その延長線上で古典も嗜むようになりました。
特に老荘に惹かれ、自分の問題もそうですが
今の日本には老荘的な考え方が必要なのでは?と感じております。
そういった点で共感し書き込みさせて頂きました。
投稿 泉 | 2009.10.31 00:28


動画みました。
息子の前にお前が変れよ。馬鹿すぎ。
投稿 f | 2010.01.26 03:58


動画拝見しました。
考えられる原因は、
①息子さんの精神障害あるいは精神病
②あなた方親の甘やかし
のいずれかしか考えられません。
双方において、ひきこもり支援の病院、関連団体によく相談してください。
①の場合は病院へ相談のこと。
②の場合は、よく考えてください。本来人間以外の生き物は子の自立を目的として子を育てます。人間においてのみ、子を手放さない場合があります。しかし、それで子供は生きられるのでしょうか。生きる術がまったく身についていないので、あなたの息子さんは生存することができません。そのように育てたのはあなた方親です。
今後、まずすべきことは甘やかしと教育(躾)を明確に区別するということです。そのうえで、息子さんに「自立」の概念を叩きこむことです。
その方法は生ぬるい方法では足りないでしょう。がんばってください。
最後に、老荘思想は心の自由を説き、それを大事にしていかなければならないのは確かですが、そこにある理想を現実にすぐに転化することは不可能です。あなたが心に老荘思想を持つのはよいでしょうが、方法論はあくまで理知的でなければなりません。
また、ここのコメントには、ある種感情的な意見も見られますが、目的のために感情を廃するということも重要です。「心を鬼にする」とはそういう言葉でありましょう。第三者の意見も吟味しながら、解決手段を模索してください。応援しています。
投稿 通りすがり | 2010.02.09 13:16


こんにちわ。youtubeをみて、投稿させて頂きます。
私には、あなた方の息子さんと同じ境遇にいる兄がいます。

神経質・暴力・突然キレ出すなど、共通点が多く驚きました。
そして、掲示板を見て、皆さんからの厳しい言葉に驚きました。

私は親でも、他人でもありません。
だから、
甘やかしてんじゃねーよという人の気持ちも、
頑張って下さいという人の気持ちもわかります。


>甘やかすなと言う人へ。
あなたは、夜中、いつ動き出して、いつ殺しに来るかわからない様な人と、近くで寝ることの恐怖をしっていますか?
いつ自暴自棄になって、自殺してしまうかもわからない人程弱った人を強く叱れますか?
仮にも血のつながった息子です。「私達が見捨てたら、この子の見方は誰もいなくなってしまう。社会から断絶されてしまう。」そんな両親の気持ちを察してはもらえませんか?
「もしかしたら・・もしかしたら」が重なって20年という月日が経ってしまったのです。

嬉しそうに話す?いいえ違います。
無理にでも明るく振る舞っていないと、こちらがノイローゼになってしまいそうになるのです。「私までもがノイローゼになってしまったら、夫はどうなるの。」
そんな気丈な母親の気持ちを察してはもらえませんか。

>ご両親へ
放送後、事態はどう変化したのでしょうか。とても気になります。もし宜しければ、お話しを伺いたいです。
投稿 陽子 | 2010.02.27 00:35

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資:動画の内容の紹介

Youyube 20年引きこもり息子におびえる父母 が消えてしまうと困るので、内容を以下に転記します。NA:ナレーション IN:インタヴュアー 約11分の動画です。


NA:佐藤さんは、妻と息子、妻の母親の4人暮らし。1000坪の敷地内には、建設会社の事務所と自宅があるのだが、妻の宮子さんによると...

妻:そこに出入しているのは旦那だけで、私も滅多に入らない。今現在、母屋は、息子のお城ですので他人が侵入する事は許されないです。

NA:32歳の息子が母屋を占領。母親や祖母の立ち入りを拒否し暴力を振るう事もあると言う。

夫:息子は今、向こうの部屋にいます。離れの方で。

NA:幼い頃は活発な子どもだった。なぜこんな事に。

IN:どういうきっかけで?

妻:きっかけはわからない。

NA:中学1年の頃突然不登校になり自分の部屋に引きこもる様になった。更に家庭内暴力も。

夫:テレビもご覧の通りで...テレビは使えるんですけど。

IN:あ、この辺。凹んでますよね。穴があいてるし。

夫:殆ど、壊滅、全滅状態です。

NA:当初は、物に当り散らしていた息子。その暴力は次第に祖母へと向けられた。

夫:別居生活をした祖母達は。そうですね。我々は耐えるしかなかったから。

NA:息子の暴力から祖母を守る為に佐藤さんは離れを作り祖母を避難させた。すると息子の暴力は、母親である宮子さんにむけられ宮子さんも母屋を出たという。

IN:もともとはこの母屋にみなさんで暮らしていたんですよね。

夫:そうですね。それが20年経つ間にバラバラになってしまった。

NA:現在、母親の宮子さんは事務所の脇にあるプレハブ小屋で寝泊まりし、祖母は離れで暮らしている。そして100坪ある母屋には、息子が引きこもり父親である佐藤さんだけが母屋の二階で寝泊まりしていると言う。夫婦の気が休まる場所は会社の事務所だけだという。息子の暴力から逃れプレハブ小屋で生活する宮子さん。この様な場所での生活が4年間も続いていると言う。

夫:妻がここを寝床にしているというとこです。

IN:ここに布団を?

夫:それが布団一式です。

IN:あ、これをしいて。

夫:湯たんぽを使ってます。

IN:寒いですよね。

夫:寒いですよ。

AN:この時期、マイナス10度にもなる夜も、宮子さんは暖房もないこにプレハブ小屋で耐えしのいでいるのだ。このまま息子の好き勝手にされる訳にはいかない。父親である佐藤さんは母屋に残り二階に寝泊まりしているという。

夫:100坪の家を自分のテリトリー縄張りにしてしまったようなみたいな感じなので、私が出てしまうと、ちょっと、やばいかなと...

AN:そんな父親に対し息子は、なんと様々な嫌がらせをし母屋から追い出そうとしているのだ。

夫:障子を破いたり、あるいは、布団に茶殻を入れたり、コーヒーのカスを入れたりみたいな嫌がらせをする。

AN:と、その時

夫:来た来た来た...

AN:寝ていた息子が起きた。夫婦はいつも息子の行動を気にしながら生活している。

夫:ご飯は食べるかどうかわからない。いずれにしたっていつまでいるかわからないから、ここに立ってるわけにはいかないしね。

AN:気に入らない事があると突然暴れだすと言う息子。我々は取材を一時中断した。

AN:母親の宮子さんは、いつ起きてくるかわからない息子の為に毎朝食事を用意している。食事がないと息子に怒鳴られるからだ。

IN:これが息子さんの食事?

妻:いませんのでラップに包んで冷蔵庫に入れますね。

AN:息子は腹が減ると祖母の離れにきて冷蔵庫をあさり食事を済ませると、母屋に帰ると言う。

妻:昨日も夜中に冷蔵庫からパンがなくなってますので、夜中に食パン取りに来て食べてますね。

AN:食事がないと怒鳴り散らす息子。しかし、宮子さんの手料理に手をつける事はあまりないと言う。

AN:収入のない彼が何を食べ、どの様な生活をしているのか?その答えが母屋の台所にあった。

IN:これはコンビニのレシート?

夫:そうです。コンビニで買い物ができると言うこと

IN:あ、でもレシートは色々きちんと揃えてあったり

夫:そうですね。そういうところ神経症的なところがあるんですよ。

AN:息子は母親の用意した食事が気に入らないと自分の車ででかけコンビニで自分の食べたいものを買ってくると言う。

IN:お金っていうのはどうしてるんですか?

妻:食費についてはレシートもってきて私が再度だす形ですね。

AN:息子の食費だけで多い時は月に8万円にもなると言う。

夫:自分で行動はできますんで、本人の言い分だと、俺は、不登校はしたけどひきこもりじゃないよ...と。

AN:いつかは立ち直ってくれる。息子を信じ佐藤さんは20年耐えてきた。しかし、その我慢も限界に。

妻:寝てるんだったらずっと寝てて下さいと。私が死んだらすべてが終わりますから。というのが本音。

AN:その時、突然、息子から電話が。その内容に我々は耳を疑った。

IN:第一声は?

妻:オレ腹減ったから出前をとれ...と。

AN:母親が用意し料理が気に入らないから出前をとれと言うのだ。料金を支払うのはもちろん親。そして母親は滅多に入らない母屋と事務所をつなぐ重い扉を開いた。

妻:坦々麺きました。

事務所と母屋をつなぐ通路に出前を置き、戻ってきた母親の口から驚くべき言葉が。

妻:ひょっとしてソバがぶっちらかされる恐れが50%あります。

夫:あーそうだね。暴れる可能性がある。

AN:機嫌が悪いと出前をぶちまけ部屋中を無茶苦茶にすると言うのだ。30分後、母親は恐る恐るドアの向こうへ

AN:帰ってきた両手には食べ終わった丼が。

妻:空き瓶回収ですね。ちゃんと食べましたね。ぶちまけませんでしたね。よかったですね。脂っぽいから。あれひっくりかえされたら大変ですよ。

AN:佐藤さんは現在無職。今年四月に父親から受け継いだ建設会社を廃業した。

夫:現場資材を含めてね。書類を保管したりということで物置になってしまったんですけども

AN:県内でも名が通っていた佐藤さんの会社。最盛期には50人以上の従業員がいたと言う。しかし、引きこもり生活を送る息子を立ち直らせる為廃業を決意したのだ。

夫:我々の生き様を変えないと彼の生き様も変わらない。

AN:これまでは、食費などの名目で月々10万円の生活費を渡していた。これ以上、息子を甘やかすわけにはいかない。廃業はその決意の表れだった。

妻:お金の出る所としての会社の存在を消したかった。会社を消さない限り、いつまでもお金が出ると思っているだろうから。それを消したかったという思いがある。

AN:とその時、大音量の音楽が突然流れ始めた。

夫:息子かな

AN:息子が事務所の外に止めた車のドアをあけ大音量でカーステレオから音楽を流しはじめたのだ。

妻:怒っているのと、邪魔したいんですね、この取材を

AN:来年から年金生活が始まる佐藤さん夫婦。傍若無人な態度をとり続ける息子と今後どのように向きあうのか?

夫:引き算していくと、あと5、6年だと思う。息子とかけあいができるのは。すると、その中で何が出来るかと言えば、できる事なんてほとんどない。悪い言葉で言えば「飼い殺し」と。

妻:答えは二つしかない。飼い殺しにするか?離れるか親の方から。

AN:引きこもった息子との20年。両親は今も耐え続けている。これは7年前、佐藤さんが立ち上げた「ひきこもりの親の会のホームページ」だ。同じ境遇で苦しむ親や当事者と意見交換を行い、息子が引きこもりから脱失するきっかけを今も模索している。

IN:今はもうできること...

夫:そうですねぇ。第三者にかかわってもらえる方法を探すことで一生懸命。

IN:自分たちではもう...

夫:そうですね。

AN:午後6時半。夕食の準備をする宮子さん。息子の夕飯は再び冷蔵庫の中へ。

妻:はい。では、いただきますか。

AN:度重なる家庭内暴力。常に気の休まらない日々。しかし、息子とは離れられない。この親の思いは息子に届くのだろうか?

-了-

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