はじめに

編集部A みなさんこんにちは、今月の月刊精神分析は今流行の「婚活」についてです。

以前月刊精神分析では、「月刊精神分析2009年06月号 特集 女性と仕事・結婚・出産育児」を発行しました。内容的に重なる部分もあるのですが、今回はよりグローバルな視点に立ってお送りします。

1950~1960年代生まれの人々の結婚観は以下の様なものでした。今から20年位前の話です。

「女はクリスマス、男は大晦日(おおみそか)」

クリスマスは24日、大晦日は31日。女性は24歳までに、男性は31歳までに結婚と言うのが世間の常識でした。特にクリスマスは24日迄で25日になった途端にクリスマスケーキなど見向きもされなくなるので、24迄に何としてでも・・・と言う意味合いが含まれていました(半ば脅迫的だったと言う話もあります)。女性の人生観として、短大を20もしくは大学を22で卒業して就職。会社勤めをしながら3~5年して「いい人」を見つけて結婚・・25歳でめでたく結婚、妊娠、出産、楽しい家族生活と言う流れですね。男性にしても、大学を卒業し就職、10年位勤務し30をメドに結婚して落ち着くと言う流れです。

ここでもう一つ女性に対する言葉で「腰掛(こしかけ)」と言う言葉がありました。用例は「どうせ、女は腰掛だから仕事は無難にこなせばいい」こんなふうに使われていました。腰掛の意味は、女性の就業は一時的なものであり、3、4年経てば結婚壽退社するのが当たり前と言った社会の風潮がありました。ですから、結婚の事を「永久就職(えいきゅうしゅうしょく)」とよんだりもしていました。更に、これは今でも通用するのでしょうか「お局様(おつぼねさま)」と言う言葉がありました。ネットでこの意味を検索すると次の様な説明になります「職場にいる女性で、ある程度の年齢に達し、若い女子職員の行動や態度にいちいちチェックを入れる人のこと。結婚しないまま仕事を続け30代後半から40代以上に達した女性に皮肉としてこの名称を付ける場合もある」・・・大変怖い意味になります。

ここからは、今の話です。昨今、経済環境の悪化から、現役大学生が卒業しても、正社員としての就職自体が難しくなり、結婚適齢期を迎えた男女が生活力のある異性を見つける事が難しくなっています。更に価値観の多様化から、誰もが結婚する時代ではなくなりました。よって、結婚願望のある人達の積極的求婚活動を「婚活(こんかつ)」と言う事になりました。時代って変わるんですねぇ。

ここまでは、幸福な結婚生活を切望する人の話ですが、対照的に今、世間を騒がせるのが「虐待」です。毎日毎日、立て続けに報道される乳児や児童虐待事件が報道されます。その事件の内容がまた判子で押した様に若い再婚夫婦が連子を虐待すると言うものです。こんな状況では日本に明るい未来はありません。

今号の月刊精神分析は、心理学の精神発達論の視点から「幸せになる婚活」をテーマに語り合います。ゲストは東京精神療法研究所の立木歩実先生とラカン精神科学研究所の宣照真理先生です。お忙しところ大変ありがとうございます。

平成22年5月1日

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登場人物 プロフール

今号の登場人物のプロフールは以下のとおりです。

惟能創理(いのうそうり)
日本初のインテグレーター(精神分析家)
宣照真理・立木歩実・編集部Aのスーパーバイザー 。
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立木歩実近影
立木歩実(たちきあゆみ)
精神分析家。東京精神療法研究所(神奈川県海老名市)主宰。
1954(S.29)年10月10日生まれ。
出身:神奈川県海老名市。二女の母。
尚美音楽専門学校ピアノ学科(東京都文京区)
(現:尚美学園大学 埼玉県川越市)卒業。
ピアノ教師をしながら結婚。
夫のうつ病に悩み惟能創理先生の精神分析治療を受ける。
インテグレーター(精神分析家)養成講座を受講の後、独立開業。
現在、新進気鋭の分析家として、東京首都圏を中心に母親代行業を精力的に展開。
連絡先:tokyo.mtl☆gmail.com(☆を@に変えてメール送信願います。スパム対策)
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宣照真理近影
宣照真理(せんしょうまり)
精神分析家。ラカン精神科学研究所(滋賀県大津市)主宰。1958(S.33)年4月22日生まれ。
出身:滋賀県大津市。二女の母。
神戸親和女子大学児童教育学科(兵庫県神戸市)卒業。
会社勤務の後、結婚し専業主婦になる。
二女の子育てに悩み惟能創理先生の精神分析治療を受ける。
インテグレーター(精神分析家)養成講座を受講の後、独立開業。
現在、新進気鋭の分析家として、引きこもり不登校の子供を持つ母親を全力で支援している。
同研究所は「京都府ひきこもり支援情報ポータルサイト」の支援団体として登録。
連絡先:lacan.msl☆gmail.com(☆を@に変えてメール送信願います。スパム対策)
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編集部A(へんしゅうぶえー)
月刊精神分析(げっかんせいしんぶんせき)編集部員。
1963(S.38)年3月12日生まれ
出身:福岡県福岡市。
コンピューター会社のシステムエンジニア。食品工場の生産管理業務に従事。
飲食店の経営を経た後、月刊精神分析編集部。
ひょんな切っ掛けから「精神分析」の世界を知り、約三年半色々な書籍を読み漁る。
「月刊精神分析」の編集に関わりながら、惟能創理先生のセラピーを受けている。
lacan.msl☆gmail.com(☆を@に変えてメール送信願います。スパム対策)

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理想の結婚のモデル

編集部A 編集部Aでございます。私から心理学の精神発達論に沿って婚活モデルを紹介します。もちろん、女性の視点からです。

まず、パートナー選び

婚活とは要は結婚の相手さがしであります。その時、女性側から男性に求める物(条件)は以下のものであります。

1、父性のある男性・・後ほど分析家の先生から詳しい説明をして頂きます。

2、経済力のある男性・・これは年収がいくら以上と言う話ではなく、家族を養えて(奥さんは家事、育児に専念できる)、思春期の子どもに子ども専用の部屋を与える事が出来る等の条件が発生します。

精神発達論から求めるパートナーの条件は上記の2点です。たった二つの条件ですが、この二つを兼ね備えている異性をみつけるのはすごく大変なことだと思います。ただ単に「優しい人」「エッチの相性が合う人」「一緒にいて落ち着く人」と言う事だけで選んでしまうと、結婚してから大変な事になる可能性大なので注意して下さい。

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どの様な恋愛をすべきか?

次にどの様な恋愛をすべきか?

これは「婚活」からは外れますが、中学生、ひょっとして小学生からの恋愛は沢山した方がいいです。

その理由は、「エディプス期の三角関係(後述)のやり直し」を重ねる・・要は振られたり振ったりする経験を重ねる事が重要だからです。恋愛経験を重ねる事によって精神の発達が促されます。

ゲームをする時の言葉で「経験値」と言う言葉を使いますが「何事も経験」です。スポーツをして体を鍛える様に、恋愛をして心を鍛えましょうという事です。

立木歩実 恋愛は積極的に・・みなさん恋愛にもアレやコレやと悩まれていますが、私は大恋愛を3回以上して欲しいと思います。女に磨きをかけて良い男を捜すためです。相手に自分の事を好きになってもらおうと思ったら、自分を成長させる事です。ただ深く念じるだけでは相手は振り向きません。恋愛は自己をみつめ、ステップアップする大きなチャンスです。どんどん恋愛をしましょう。

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エディプス期の三角関係

宣照真理 私から説明します。

エディプス期とは?人の成長期の4歳頃の頃の話(男女の性差を意識し出す頃)です。

三角関係とは?父と母と自分(娘)

女性は4歳頃、ペニスの有無を意識しだします。同時に「ペニス羨望」を有します。ペニスを欲しいと思う根源的な欲望(無意識)が発生するのです。この時の女性の心の成長モデルを説明します。女性の精神発達論をベースにした無意識(コンプレックス)レベルの話です。女性はペニスを持っていない母に失望して、愛着対象を父にシフトする。幼児が「お父さんと結婚する」と言うのはこの頃です。父と母は仲がいいので、その間には入っていけない事を悟る(父は母にメロメロである事が前提)。だから父を諦めて、母の様な女性になろうとする。そうすれば父から愛される自分になれる・・母に同一化する事によって母の女性性を獲得する。そして更に、父ではない異性を自分の理想像を持ってさがし始めます。女性の場合、この様な複雑な精神発達の過程があります。「女って複雑」なんです。微笑。ネットで「エディプス期」を検索してみて下さい。色々な面白い話がでてきます。

ただ、上記の過程はモデルケースです。実際の家庭でどこまで父が母にめろめろかは怪しい家庭が多いかもしれません。そういう環境で育った子どもは最初から精神発達の道のりで躓く事になります。

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結婚の時期は?

女性の場合、結婚・妊娠・出産・育児が大きな役割となります。結婚するまでに、沢山の事を経験し社会勉強をしましょう。社会をよくみて、人としての教養を高める事が必要です。

よって精神分析の世界では、早婚は奨励できません。「できちゃた結婚」は論外です(後述)。

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結婚の決断は?

「この人との間に子供ができて、子供が成人するまで責任を持って育てると言う決意ができるか否か?」です(最初から妊娠出産する事が前提)。

離婚理由で必ず出てくるのは「お互いの性格の不一致」「子どもの教育方針の違い」です。現実に相手の性格も分からないまま結婚する人、子どもをどう育てるか?話しあってもいない、もっと言えば子どもをどう育てていいのかわからないまま結婚して「なんとかなるさ」と思っていても「どうにもならない」で、結果的に、離婚。シングルマザーで苦労するのは親の勝手ですが、子どもとっては不幸以外の何者でもありません。

研究所で「子育て相談室」を開催していますので、事態が悪化する前に是非相談にこられたら・・といつも思います。

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結婚後の生活は?

結婚したら二人で住みます。親との同居はしません。

精神分析の世界では、親からの分離独立が原則です。親と同居では独立した事になりません。親と同居や「二世代住宅」はNGです。子育てをする上でもジジババは余計な干渉をしてきます。増してや「お祖母ちゃん子」もNGです。絶対に子育ては母親以外にはできません。

人の精神発達段階では如何に「よい母を内在化」できるかがキーポイント:鍵になります。

よい母を内在化・・につきましては、私の過去のブログ記事へリンクをはっておきます。参考にして下さい。

第2回インテグレーター養成講座で
分析家の独り言 61 (心の発達 外在化から内在化へ)
事件分析(八戸18歳母子殺害事件)
今週のメッセージ(平成20年12月分)
分析家の独り言 244 (2009,7月 京都子育て相談室より)
分析家の独り言 262 (酒井法子容疑者:、「3人の母と家の秘密」 より)
分析家の独り言 265 (9月京都分析理論講座より)
分析家の独り言 289 (結婚詐欺にみる心の発達停止)

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妊娠出産のタイミングは?

、夫婦間で意志の疎通ができる様にする。精神分析の世界では「夫婦の辞書を統一する」などと言った表現を用いています。結婚後、三年を待たずに離婚するカップルが多いと聞きます。

一時の感情にほだされて結婚しても、ひとつ屋根の下で一緒に生活してみないと分からなかった事が続出・・イヤになって別れたと言うパターンが多いようです。この事からも如何に恋愛期間が長くても、相手の事を分からずに結婚生活に突入するカップルが多いかと言う事がわかります。二人は、まったく異なった環境で育ったいわば未知の人なのだと言う事実を前提に考えましょう。例え運命の人でも。

、夫婦の甘い生活を楽しみます。もうこれ以上は望まないと言う位、甘い生活を楽しみましょう。精神分析の世界では「甘い蜜を貯める」と言う様な表現を使います。これは、ただ単に楽しく暮らすと言う意味では無く、男性の視点から言うと、子どもが生まれたら、今まで自分の妻であった女性は、子供の母になります。これは男性側からすると大ショックで、更に、今後は、妻は母となり育児中心の生活になります。この変化に耐え、夫婦で協力して生活していけるだけ強い絆を作るのです。その意味での甘い三年間が必要なのです。

、貯蓄に励みます。若い夫婦はまだまだ未熟で経済的な基板も整っていません。しかしながら、三年後には、子育てが始まります。女性は、妊娠してから(3歳~5歳までは)出産育児に専念します。奥さんが安心して子育てに専念できる様に、蓄財しておきましょう。出産後、母親が早々に子供を託児所に預けパートに出るのはNGです。

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妊娠出産の意味は?男女の生み分けは?

「男女産み分け」をしたい場合には夫婦間での生活上の役割を見直さなければならないかもしれません。詳しくはこちらを参照して下さい。

月刊精神分析 2010年01月号 特集 心的遺伝子論 精神分析的生み分け法

まず「子をなす意味は?」から入っていきます。是非、これから結婚を考えておられる若い世代に読んでいただきたい書籍です。

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育児期間について

妊娠してから(3歳~5歳までは)出産育児に専念します。

保育園について:例えば5歳位になると、同年代の子供と遊びたくなる子供が出てきます。こういうお子さんを保育園に通わせるのはOKです。逆に、子供が保育園に行きたくないのに親の都合で無理やり通園させるのはNGです。そういう意味では、母親がパートで働けるのは、子供が小学校に通って間の時間だけの本当のパートの仕事になります。

育児法に関しましては「オールOK!子育て法」を推奨致します。こちらのサイトを参照願います。


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女性の人生のロードマップ

編集部A 上記の事項をモデルとして、女性の人生のロードマップを考えますと。

22で社会に出る。以降、社会人としての経験を積む。(7年から10年)
学生時代を含め、この期間が恋愛期間となります。
よきパートナーを獲得
30で結婚
33まで結婚の準備期間
34歳で妊娠
35歳で初産
37歳で二人目 現在の世の中の状況を考えると子供は二人までが妥当でしょう。
子供が保育園に行くか、小学校に上がるまで育児に専念。
40歳から43歳頃まで育児に専念と言う事になります。
更に、学校教育から独り立ちまで考えると出産してから二十余年。
60歳超まで子供の面倒をみる事になります。

女性の仕事は妊娠・出産・育児であると言っていいと思います。

長い長い間、自分が産んだ子どもが成人して巣立までは責任持たなければなりません。途中で放棄はできません。こう考えると、別の生き方として、子供を望まないパートナーを見つけ、出産、育児は放棄して、キャリアウーマンとして生きる人生も潔い生き方の様に思えます。

立木歩実 子どもの数が二人と言うのは意味があります。簡単な事です。お母さんの手は二本しかありません。両手で同時に抱けるのは二人だからです。それと、ちょっと補足しますと兄弟として育てる年の差は3歳までで、それ以上離れた場合は一人っ子と一緒です。と言う事から考えると、35歳から40歳に間に2児をもうけると言うのが一つのモデルパターンになります。

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戦後日本社会の問題点

ここまで、精神分析の世界観をもとに、女性の視点で恋愛、結婚、妊娠、出産、育児の流れを追ってきましたが、今の日本社会の標準的な女性の実情から大きくかけはなれている印象があります。「そんなのムリムリ、3M(まじ、もう、むり)」と言う声が聞こえてきそうです。

冷静に今の日本社会の問題点を探ります。

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キーワードは「女性の社会進出」

平成22年の現在では、バスの運転手に、タクシー運転手、トラック、宅配トラックまで、普通に女性のドライバーがいます。1986年に男女雇用機会均等法が制定され、1999年4月1日の改正により、募集・採用、配置・昇進、教育訓練、福利厚生、定年・退職・解雇において、男女差をつけることが禁止されました。制定当初、募集・採用、配置・昇進については努力目標とするにとどまっていたが、この改正で禁止規定となる。・・この法律によって、職場の中での男女差別は無くなりました。それから10年経過し、女性の社会進出が著しい状況になりました。

これは、はたして日本の未来にとっていい事だったのでしょうか?もちろん働きたい女性が性差によって待遇差別を受ける事が無くなったのは歓迎すべき事ですが、本当は、出産、育児に専念した女性まで「働かなければならない社会」になってしまったのは大問題なのではないでしょうか?

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もはや「食」で愛情を表現できない

今の状況で何が起こっているかと言うと、女性が男性と同様の購買力を持ったので、女性向けの商品開発が顕著になりました。女性仕様車と言われるような乗用車の開発も主流になりつつあり「女性にウケないと商品が売れない」と言われる様な状況も見受けられます。

家電製品の発達はどうでしょう?洗濯機、掃除機、炊飯器、電子ジャー、冷蔵庫、電子調理器、フードプロセッサ・・更に、保存食品の登場、冷凍冷蔵食品の発達。物流網の発達。コンビニエンスストアの登場。ほかほか弁当の登場。もう、主婦でも包丁を持たずに、家族に食事を提供できるようになりました。これは、女性の家事からの開放を意味すると同時に、「食」を通して、家族や子どもに愛情をかける事ができなくなった、もしくは、しなくなったと言えます。

食と心の関係はこちらのサイトに詳しく解説されています。

月刊精神分析 08年12月号 こころの栄養講座 拒食症 過食症
心と体の悩み相談

ちょっと前までは「旦那の浮気防止は毎日きちんと手作りの暖かい食事を旦那に提供する事」・・なんて言われた事もありますが、もうそんな事もないのでしょうねぇ。

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待機児童とゼロ歳児保育

育児そのものはどうでしょうか?東京の○○区では待機児童の数が云々カンヌンと言ったニュースが頻繁に報道されます。ちなみに待機児童(たいきじどう)とは・・・「保育に欠ける児童の保育所(認可保育所)入所申請をしているにも拘らず、希望する保育所の施設定員を超過する等の理由で入所できない状態、またはその状態にある児童をいう。」・・・ですから、世の母親達は自分の子どもを保育所に預けて働きたがっている状況である事がわかります。 精神分析の世界からすると「育児を他人にさせて働くのですか?」と言った表現になります。子どもは3歳までは絶対実母親が育てなければなりません。

ゼロ歳児保育のサイトに母親の感想として以下の様な文章が掲載されていました。

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今はもう4歳になる娘ですが、7ヶ月から預けています。周囲には産休明け2~3ヶ月からきている子もいました。幸い、低月齢の為、別れる時もキョトンとして泣かれることもありませんでした。小さいながらに、歌に合せて踊ってみたり、いろんな芸事?も覚えてきて楽しかったですよ。お座り、ハイハイができるようになると、小さいながら、お友達と遊んだり、喧嘩をしたり、先生が別の子をかまってやきもちやいたりと、それなりの社会があったように思えます。赤ちゃんの組でも、決まった時間に出欠を取り、午前のおやつ、給食、お昼寝、お散歩、午後のおやつ、また夏なら、沐浴,プールなど至れり尽くせりです。(また乳児の場合は、寝たい子は好きに寝かしておくのがほとんどではないでしょうか)残念なのは、うちの子の初タッチ目撃は保育士であったことと、うちで見てたら朝もう少しゆっくりできるのに・・というところでしょうか?大変でしたが、結果、うちは一人っ子でもあり、赤ちゃんのうちから、兄弟みたいに大きくなった、保育園のお友達と先生は宝物です。
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既に20年前から「夫婦共働き」「学童保育」や「鍵っ子」と言う言葉がありました。つまり、日本社会の発展は女性の社会進出を軸に動いてきた訳です。

まさに、女性の社会進出」=「女性の母親業からの流失」と言えます。

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戦後の日本経済の流れ

戦後、日本の目指したもの。日本人は、焼け野原になった故郷に立ち、闇市で食料を調達し、三度三度の食事を不自由なく食べられる事を目指しました。日本企業は日本国土を東洋の工場に改造しフル生産を続けました。他国から資源を輸入し、加工し、商品を製造、輸出する・・日本は加工貿易国であると小学校の頃教わった記憶があります。そして、日本復興の象徴「東京オリンピック」が開催されます。狂乱物価。石油ショック。行き過ぎた企業活動は公害問題を起こし、各地で労働争議も起こりました。この辺で出てきたのが「ウーマンリブ」「中ピ連」ですね。資源を大切にしましょうがスローガンになった時代がありましたが、やがて日本はバブル経済に突入。この頃から「翔んでる女」とか「自立する女」「とらばーゆ」「キャリアウーマン」等と言う言葉がでてきました。二束三文の土地を担保に、銀行が融資を行うという不思議な現象が発生し、そうこうしている内にバブル崩壊。日本経済は大打撃をうけたまま、二度と好況は訪れず、2010年の今までずっと不況下にあります。

失われた10年と言う言葉がありましたが、結局、バブル期の様な好況は二度と訪れず、20年も不況が続いていると言われています。

ある方のブログのつぶやきを転載します。

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団塊ジュニアを始めとする大部分の氷河期世代にとって、結婚し子供を作り家庭を築き、親たちが送ってきたような人生を送ることなど夢のまた夢となった。せいぜい共働きで好きな人と結婚だけできればラッキー。子供は無理。これでは結婚の半分の意味しかない。子供を作るということは遺伝的に仕向けられているのにそれを実行できないというのはとても不幸なことです。
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・・・婚活相談と言う名前のサイトでこう言う文章を掲載するのはどうかと思いましたが、バブル経済はもう遙か昔の出来事なのです。現在は貧乏国日本(正確には富の再分配が行われていない国)。

今の日本社会の最大の不幸は、女性が本来の女性の役目である、妊娠、出産、育児を全うすることができない世の中になってしまったという事です。

最近、ネットの記事で高学歴の女性の将来の希望について・・・と言うのがありました。記事に目を通して愕然としました「今時の高学歴の女性の志望は、なんと専業主婦」だそうです。この数十年、日本社会は女性の社会進出を奨励してきたのですが、その結果が「やっぱり女の幸福は専業主婦よね」という事なのでしょうか?なんという皮肉なのでしょうか。

2003年「負け犬の遠吠え」(著:酒井 順子/講談社)と言うタイトルのエッセイ集がベストセラーになった事があります。「30歳以上で独身で子供がいない女性」は負け犬・・と言う表現が一人歩きし、巷で話題になりました。裏返せば、二十代で結婚して子供がいる女性は勝ち組・・と言う事になりますが、こう言う事が話題になる位、女性にとって、仕事と結婚と妊娠出産が大きな問題である事は事実です。

更に、昨今の、凄惨な時間の加害者や被害者の有り様「引きこもり」「いじめ」「非行」「不登校」「自殺」「家族間で刺殺」「児童虐待」のキーワードはすべて「子育て」「子どもの人としての成長過程」がおかしくなってきた結果ではないでしょうか?

私たち精神分析家を訪ねてこられる方々は実に多くの諸問題を抱えておられます。自己の心の悩み、子供の問題など・・クライアントの語りを聴く度に「あぁそれは病んで当然」「子どもさんは引きこもって当然」と思える様な事例が枚挙にいとまがありません。

私たち精神分析家が真剣に日本社会のあり方まで考えてしまい、虚無感に苛まれる瞬間です。

今の日本社会は、母親を子どもから「引き離そう」「引き離そう」としています。

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婦人病の増加

更に更に気になるのが「婦人病の増加」です。事ある毎にピンクのリビンと共に「乳がん健診の重要性」が説かれます。子宮内膜症、宇多田ヒカルさんもかかった卵巣腫瘍や子宮筋腫などなど、サイトで情報を集めると、やはり女性の晩婚化、妊娠出産しない女性の増加が婦人病の増加を関係があるのでは?と説かれています。精神分析の世界では女性の女性性の否定が「婦人病の増加」につながっていると説きます。

この件に関しましては「月刊精神分析2009年06月号 特集 女性と仕事・結婚・出産育児」で既に語っていますので、こちらを参照されて下さい。

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虐待の増加

最近顕著なネガティブな親子関係と言えば「虐待」。

毎日毎日、立て続けに乳児や児童の虐待事件が報道されます。その事件の内容がまた判子で押した様に「若い再婚夫婦が連子を虐待する」と言うものです。

それでは「できちゃった婚」は如何でしょうか?コウノトリが運んできたが如く「できちゃった赤ちゃん」。両親に何の準備もなく、経済的基板も整わないまま生まれてきた子ども。「案ずるより産むが易し」で・・産んだはいいが無事育つのでしょうか?杉田かおるさんが「十五歳の母」を演じた「3年B組金八先生」が放送されたのは今から30年前の1979年10月26日の事でした。番組の中では周囲の暖かい理解の環境の中で、中学生が母になる物語でした。あれから30年、現実の世の中はどうなっているのでしょうか?できちゃった夫婦はあえなく離婚、幼い子どもをかかえた母親は別の男と再婚。そして幼児の連子は継父に虐待されると言う構図がそこにあります。

精神分析的「虐待」のメカニズムの解明については別サイトを立ち上げて特集を組みます。

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最後に登場、父親とは

最後になりましたが、子育てにおける父の役割の解説です。

精神分析の世界で父親の役割は「子どもに社会のルールと規範を教える人」と言う定義です。子供が5、6歳になった頃から父が子どもに接します。

月刊精神分析 2010年01月号 特集 心的遺伝子論 精神分析的生み分け法」の中で父性の解説があります。どうぞご覧下さい。

参考書籍として、林道義著の『父性の復権」(中公新書)を紹介します。

父性につても今後別サイトで特集を組みたいと思います。

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まとめと総論

編集部A 婚活相談をテーマに精神分析的視点で関連事項を語って参りました。

私は思い出します。私が社会人となって初めて就職した会社の当時の部長が朝礼か何かの時に「子育ては一大事業である」と言われたのを覚えています。当時、世間は「男女雇用機会均等法」が成立したばかりの時でしたので、子育てに奮闘する女性の労を強調した発言だったのかもしれません。

しかしながら、今回、この様なサイトを構成してみて、本当に子育てというのは大変な事だと再認識すると同時に、女性が母になると決意した瞬間、女性は「個を捨てて公(おおやけ)の存在になる」と言う様な印象を受けました。

最後に、女性の社会進出について、スーパーバイザーの惟能創理(いのうそうり)先生が話されていた事を書いておきます。

師曰く「性の非対照性という話があります。出産・育児は女性にしかできません。男性がいくら頑張っても出産はできません。私たちの社会はそれをもとに、女性は家で家事。男性は外で働くと言う役割分担をしてきました。其故、男性は社会構造の主体的役割を担ってきました。今の社会は、男性と女性の非対称性を否定し、極限まで対照にしたい・・それを男女平等だと思っている様に感じます。そういう意味での男女平等にするためには、男と女の機能の差をなくして、非対称性を解消しなければなりません。そうすると、女性が社会の主体になる事は妊娠から出産、育児それら総てを自分以外の人にさせる事になります。これを突き詰めると、体外受精、代理出産、借腹という事になります。そうして、出産を専門とする女性をつくって自分の卵子を体外受精して産んでもらう事になります。そうすれば、男と平等になれます。ここまでして女性は男と平等になりたいのだろう。それは、ペニスがついてないからつけたいと言う無意識でここまでしようとしている。ここまでやってしまえば、性差も無くて平等、役割の差も必要ない。女性はこれで男と対等にやれる。このようにして女性は男とイコールコンディションにしたいのでしょう」・・・と。

はたして、ここまで行くのが女性にとって幸福なのでしょうか?この事への警鐘を鳴らす事で今月の月刊精神分析の締めの言葉とさせて頂きます。

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Webマガジン月刊精神分析&分析家ネットワーク



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 精神分析(セラピー)を受け、インテグレーター(精神分析家)を目指し理論を学んだ人たちが、東北・関東・関西を中心に実際にインテグレーターとして活動しています。  夏には、那須で恒例の「分析サミット」が開かれ、症例報告・研究などの研修会も行っています。  私たちインテグレーターを紹介します。(敬称略)  メールに関して、☆を@に変換したメールアドレスにメール送信願います(スパムメール対策)

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